香港大引け:続落、後場にマイナス圏に沈む 美団が9%安

16日の香港株式市場で、ハンセン指数は続落。終値は前日比1.05%安の19830.52ポイントだった。中国企業指数は1.27%安の6727.94ポイント。メインボードの売買代金は概算で986億9000万HKドル。


ハンセン指数は前日の米株高を好感して前場はほぼプラス圏で推移したものの、後場に入ってマイナス圏に沈んだ。前日に発表された中国の7月の主要経済指標がいずれも市場予想から下振れたことを受け、中国政府が景気を下支えするために最優遇貸出金利(LPR、ローンプライムレート)を引き下げるとの期待が買いを支えたが、テンセント(00700)が保有する美団(03690)の大部分の株式の売却を計画していると伝わり、美団が後場に急落して指数を押し下げた。


ハンセン指数構成銘柄では、美団が9%超下げたほか、小米集団(01810)や海底撈国際(06862)の下落も目立った。原油先物価格の下落を受けてCNOOC(00883)やペトロチャイナ(00857)が売られた。半面、碧桂園服務(06098)や龍湖集団(00960)が10%超上昇したほか、碧桂園(02007)や中国海外発展(00688)など本土不動産株が大幅高。中国国有の債券信用保証会社、中債信用増進投資(CBICL)が資金繰りに苦しむ民営不動産企業の債券に従来よりも強力な保証を付けると伝わり、買いを誘った。東方海外(00316)や中国生物製薬(01177)も高かった。


この他では、テンセントが美団の株式売却を計画しているとの報道を受け、テンセントが投資する快手科技(01024)が4%超、ビリビリ(09626)が2%超それぞれ下げた。2022年6月中間決算で赤字が拡大した微盟集団(02013)は15%超下落。半面、華電国際電力(01071)や華能国際電力(00902)、TCLエレクトロニクス(01070)の上昇が目立った。

中国株情報部 アナリスト

竹内 なつ子

大学卒業後、日本の証券会社に勤務。中国・北京での語学留学を経て、日系証券会社の上海駐在員事務所や台湾の会計士事務所で翻訳業務に従事。2級FP技能士。

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