香港大引け:続落で3カ月超ぶり安値、中国の景気減速を警戒

23日の香港株式市場で、ハンセン指数は続落。終値は前日比0.78%安の19503.25ポイントだった。中国企業指数は0.69%安の6648.85ポイント。メインボードの売買代金は概算で866億3000万HKドル。


ハンセン指数はほぼ終日マイナス圏で軟調に推移した。前日の米株安が嫌気されたほか、中国での新型コロナウイルスの感染高止まりや四川省での電力供給制限などを受けて景気減速への警戒感が強まり、相場の重しとなった。26日のジャクソンホール会議でのパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演を控え、様子見ムードも広がった。一方、6月中間決算の発表がピークを迎えており、業績を手掛かりに個別物色の動きが活発だった。指数は結局、5月12日以来、3カ月超ぶり安値できょうの取引を終えた。


ハンセン指数構成銘柄では、吉利汽車(00175)が6%超下げたほか、創科実業(00669)や申洲国際集団(02313)の下落も目立った。華潤置地(01109)も軟調。華潤置地の党委員会書記を務めた唐勇氏が規律違反の疑いで当局の調査を受けていると伝わり、嫌気された。半面、前引け後に6月中間決算を発表した安踏体育用品(02020)が4.01%高。前日14.25%安と急落していた新奥能源(02688)は3.48%高と買い戻された。CNOOC(00883)やペトロチャイナ(00857)も買われた。


この他では、6月中間決算で不良債権比率の悪化が明らかになった中国郵政儲蓄銀行(01658)が6%近く下落。6月中間決算で70%減益の見通しを発表した北控水務集団(00371)は9%超下落。半面、前日20.00%安と急落していた国美零售(00493)が4%近く上昇した。

中国株情報部 アナリスト

竹内 なつ子

大学卒業後、日本の証券会社に勤務。中国・北京での語学留学を経て、日系証券会社の上海駐在員事務所や台湾の会計士事務所で翻訳業務に従事。2級FP技能士。

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