仮想通貨市場は2024年から2025年にかけて大きな転換期を迎えています。
ビットコインの史上最高値更新や機関投資家の本格参入などで市場環境が変化しているため、投資の観点でも今後の動向を把握することが重要です。
本記事では、仮想通貨市場の最新動向や将来性、投資リスクについて解説します。
仮想通貨市場の最新動向
仮想通貨市場は、2024年初頭のビットコイン現物ETF承認を契機に大きく変化しました。
米国証券取引委員会(SEC)が11銘柄のビットコイン現物ETFを承認したことで、機関投資家の参入が加速しています。
2025年初旬、ビットコインは1,700万円台の史上最高値を記録しました。
その後、2025年2月の海外取引所Bybitでの大規模ハッキング事件やトランプ大統領のEUへの高関税提案による経済不安により、価格は下落しています。
また、暗号資産メディアのCryptoSlateによると、2024年6月に発表されたCrypto.comの推計では世界の仮想通貨保有者が6億1,700万人を突破している状況です。
これは世界人口の約1割弱に相当し、日本でも2025年初頭には人口の約1割にあたる1,100万口座を超えています。
今後の仮想通貨市場の成熟に伴い、仮想通貨ユーザーはさらに増えていくでしょう。
注目すべき仮想通貨の今後
仮想通貨が今後どうなっていくのか、気になっている方は多いでしょう。
本章では、仮想通貨に関する今後の見通しについて次の2つの観点で解説します。
● ビットコインの価格動向と今後の見通し
● 注目のアルトコインとその可能性
それぞれの内容について、以下で順番に見ていきましょう。
ビットコインの価格動向と今後の見通し
ビットコインは2024年4月に4度目の半減期をむかえ、新規発行量が抑制されました。
最新の研究では、固定された供給量と需要の関係から保守的なシナリオでも数年以内に1BTCが100万ドル台に達することが示唆されています。
特に機関投資家の参入拡大や政府による保有量の増加が進むと、市場から流通量が減少して価格上昇の圧力が強まるでしょう。
米国ではトランプ政権下で仮想通貨の規制環境整備が進んでおり、政府による保有検討も始まっています。
注目のアルトコインとその可能性
ビットコインに続く主要アルトコインとして、イーサリアムやリップルも注目を集めています。
イーサリアムはスマートコントラクト技術を基盤にDeFiやNFT市場を牽引しており、リップルは国際送金に特化して300社以上の金融機関と提携しているのが特徴です。
アルトコインへの投資を検討する際は、時価総額・流動性・使用用途などを考慮して慎重に判断しましょう。
仮想通貨投資のリスク管理と対処法
仮想通貨投資のリスク管理と対処法は、次の3つです。
● 価格変動リスクへの対処法
● セキュリティ対策
● 税金と法規制の把握
それぞれの内容について、以下で順番に見ていきましょう。
価格変動リスクへの対処法
仮想通貨の最大の特徴は、価格変動が激しいことです。
短期間で数十%の価格変動が発生することもあるため、リスク管理が重要といえます。
効果的な対処法は以下のとおりです。
相場が暴落してもメンタルが不調にならないよう、仮想通貨投資は慎重に行いましょう。
セキュリティ対策
2025年2月のBybitでのハッキング事件のような事例もあるため、仮想通貨投資ではセキュリティ対策も重要です。
具体的には、次の3つを実行しましょう。
● 金融庁に登録された信頼できる仮想通貨取引所を選ぶ
● 防御力が高いハードウェアウォレットの使用を検討する
● 秘密鍵やリカバリーフレーズを安全に保管する
仮想通貨投資は、このようなセキュリティ対策をした上で行うべきです。
税金と法規制の把握
日本における仮想通貨の利益は、雑所得として最大55%の税率がかかります。
法規制面では各国で異なるアプローチが取られており、今後の法整備や税金の扱いがどうなるのか注視しましょう。
まとめ
仮想通貨市場は、2025年以降も成熟と拡大を続けていくことが見込まれます。
ビットコインを筆頭に機関投資家の参入が進んでおり、仮想通貨口座が増えている傾向から興味をもつ人も増えているといえるでしょう。
自身のリスク許容度と投資目標に合わせたポートフォリオを構築し、市場の変化に適応していくことがこの新たな資産クラスにおける成功の鍵となるでしょう。