特定の銘柄の値動きを1カ月間追いかけてみる「あの銘柄を買ってみた!」
今回は2026年4月に取り上げたキオクシアホールディングスの値動きを振り返ります。

1カ月で3割を超える上昇
5月15日の終値は4万4450円でした。4月15日の終値は3万2410円でしたので、値動きを見た1カ月では1万2040円の上昇となりました。
324万1000円が444万5000円となり、1万2040円×100株で120万4000円の上昇(手数料・税金は考慮せず)、上昇率は+37.2%となりました。
決算発表直前に一時5万円の節目を上回る
それでは、この間の値動きを見てみましょう。
4月中旬にかけて強く買われたキオクシアは、5月に入ると上昇に弾みがつきました。
圧巻だったのは大型連休明けとなった5月7日で、取引時間中には値が付かず、ストップ高比例配分となりました。ストップ高比例配分というのは、売り注文に対して買い注文が圧倒的に多かったことを意味します。この日は連休の間に米国のハイテク株の動きが良かったことで日経平均が3000円を超える上昇となりましたが、日本株全体がリスクオンに傾く中で買いが殺到しました。
5月13日に5万円の節目を上回ると、決算発表前日の5月14日には53490円まで水準を切り上げる場面がありました。この日に急失速して終値では5万円を割り込み、翌15日には大幅安となりましたが、概ね高値圏での推移が続きました。
なお、期間中の安値は4月20日の30090円で、押した際にも3万円の節目は割り込みませんでした。

決算発表翌営業日はストップ高
5月15日の引け後には本決算を発表しましたが、ここで出てきた内容は非常に良好なものでした。これを受けた18日は取引時間中に値が付かず、5月2度目のストップ高比例配分となっています。
キオクシアの決算を確認する手前では、電線株のフジクラ(5803)が決算を受けて14日にストップ安となるなど、AI関連に不安定な動きが見られていました。そのような中でも決算が素直に好感されたのは、期待の持てる動きと言えます。
なお、決算を受けた18日にストップ高となってはいますが、5月20日の時点では決算発表前の14日につけた53490円は上回っていません。発表前に利益を確定させるのと持ち続けるのと、どちらが良かったかは現時点では判断がつきづらいです。日本株の中で最も注目度が高いくらいの銘柄となった分、発表前後の振れ幅がかなり大きくなっています。今後も決算発表近辺では値動きが荒くなる可能性が高いとみておいた方が良いでしょう。
会社としては視界良好、日米長期金利の上昇は警戒材料
値動きを見た期間では大幅高となりました。4月中旬の時点でも急ピッチの上昇を警戒する見方はありましたが、業績に対する期待を背景に上値追いの流れが続きました。
注目された決算も買い材料となっており、トレンドが変わったような印象はありません。今回の決算を受けて、多くの証券会社が目標株価を引き上げています。
ただ、足元で日米の長期金利が上昇傾向にある点には、注意を払う必要があります。金利の上昇は株式には向かい風で、成長期待から強く買われていた銘柄が金利の上昇を受けて逆回転の動きとなることも過去には何度か見られました。実際、ここ数日は金利の上昇が強く意識される中、電線株や半導体株、ソフトバンクグループ(9984)などに失速感が出てきています。
キオクシアは引き続き高値圏をキープしていますので、まずは現状の5万円近辺で値を固めることができるかどうかが注目されます。決算は文句のつけようのない内容でしたので、目先は長期金利の上昇に一服感が出てくるかどうかが、キオクシアの株価にも大きな影響を与えると考えられます。






