31日のNY株式相場は4日続落。米連邦準備理事会(FRB)による積極的な金融引き締めの長期化見通しが強まる中、米国の長短金利の上昇が続いたことが株式相場の重しとなった。
前日までの3日間で1500ドル下落したダウ平均は280.44ドル安(-0.88%)と4日続落。朝方に175ドル高まで上昇後、前日終値を挟んでもみ合ったが、終盤に売られ、ほぼ安値で終了した。
S&P500とナスダック総合もそれぞれ0.78%安、0.56%安と安値圏で終了し、主要3指数がそろって4日続落となった。
S&P500の11セクターは、コミュニケーション(+0.01%)を除く10セクターが下落。素材、一般消費財が1%超下落し、IT、エネルギー、金融、資本財も0.8%超下落した。
8月月間では、ダウ平均が4.06%安、S&P500が4.24%安、ナスダック総合が4.64%安とそろって大幅反落となった。
週末発表の米8月雇用統計の前哨戦となる米8月ADP民間部門雇用者数は13.2万人増と市場予想の28.8万人増を下回る弱い結果となったものの、FRB高官からはタカ派発言が続いた。
先週末のジャクソンホール会議でのパウエルFRB議長のタカ派発言に続いて、前日はウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁が、需要を抑制するために積極的な金融引き締めが必要だと発言し、この日はメスター米クリーブランド連銀総裁が、2023年中の利下げはないと見方を明確に示した。
FRB高官からの相次ぐタカ派発言を受けて、米10年債利回りは前日の3.11%台から一時3.198%と6月28日以来の水準まで上昇し、米2年債利回りも前日の3.46%台から一時3.50%を上回り、2007年11月15日以来の水準まで上昇した。