8日のNY株式相場は続伸。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長のタカ派的スタンスが嫌気され軟調にスタートしたが、終盤は前日からの反発の流れが続いた。
パウエルFRB議長は講演で、インフレ抑制にあらためて強い姿勢を示し、早期の利上げ終了や利下げの可能性を否定した。
ダウ平均は193.24ドル高(+0.61%)と2日続伸。朝方に259ドル安まで下落後、202ドル高まで反発。その後、前日終値を挟んでもみ合ったが、終盤は買いが優勢となった。
S&P500も0.88%安まで下落したが、0.66%高の4006.18ポイントで終了。前日に8日ぶりに反発したナスダック総合も0.60%高で終了し、主要3指数がそろって2日続伸した。
パウエルFRB議長発言を受けて9月20-21日の米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.75%の利上げ見通しが一段と強まった。
欧州では欧州中央銀行(ECB)が0.75%の利上げを決定し、主要中銀の利上げによる世界的景気減速懸念も意識された。
米国では来週13日に発表される8月消費者物価指数(CPI)が次の焦点となる。
S&P500の11セクターは、ヘルスケア、金融、素材、一般消費財など8セクターが上昇し、コミュニケーション、生活必需品など3セクターが下落。
ダウ平均採用銘柄は、セールスフォース、JPモルガン・チェースが2%超上昇し、ゴールドマン・サックス、キャタピラー、ボーイング、ユナイテッドヘルスも1%超上昇。一方、3Mが1%超下落し、前日引け後に新製品を発表したアップルも1%近く下落した。