アドバンスト・マイクロ・デバイシズ、「勢いを維持して下半期に」
CPU(中央処理装置)やGPU(画像処理装置)の開発を手掛けるアドバンスト・マイクロ・デバイシズ(AMD)が発表した2026年4-6月期決算は、売上高が前年同期比50%増の115億3600万ドル、純利益が2.6倍の22億9700万ドルでした。非GAAP(米国会計基準)ベースの1株当たり利益(EPS)は1.66ドルとなり、市場予想の1.615ドルを2.8%上回っています。
好業績を支えたのは、人工知能(AI)開発に利用する半導体チップに対する旺盛な需要です。事業別ではデータセンター部門の売上高が2.1倍の67億1800万ドルに急増し、営業利益が21億300万ドルと1億5500万ドルの営業損失を計上した前年同期から黒字に転換しています。

パソコン・ゲーム部門は売上高が6%増の38億4100万ドル、営業利益が24%減の5億8200万ドルと増収減益です。パソコン用では主力CPU「AMD Ryzen」に対する需要が拡大し、売上高が23%増えましたが、ゲーム機向けのセミカスタムチップの売上高が減少しています。
産業用の半導体を開発する組み込み部門は売上高が19%増の9億7700万ドル、営業利益が40%増の3億8600万ドルです。広範な市場での力強い需要を背景に収益が伸びています。

リサ・スー会長兼最高経営責任者(CEO)は、データセンター用CPU「AMD EPYC」に対する需要が加速し、AIアクセレーター「AMD Instinct GPU」の導入が進む中、「勢いを維持したまま下半期に入る」と発言。さらに業界をリードする幅広い製品ポートフォリオを背景に「今後数年間にわたって大幅な売上高と利益の成長を実現できる極めて有利な立場にある」との考えを示しています。
オン・セミコンダクター、パワー半導体がけん引
パワー半導体を主力とするオン・セミコンダクター(ON)が発表した2026年4-6月期決算は売上高が前年同期比9%増の16億400万ドル、純利益が33%増の2億2700万ドルでした。非GAAP(米国会計基準)ベースの調整後EPS(1株利益)は0.74ドルで、LSEGがまとめた市場予想の0.715ドルを3.5%上回っています。
好業績をけん引したのは、人工知能(AI)インフラの構築に必要なパワー半導体需要です。ハッサーン・エルコーリー社長兼最高経営責任者(CEO)は「AIデータセンター事業が継続的に急成長した」と述べた上で、スマート製品の強さを実証したとの見方を示しています。

純利益の伸びが売上高の成長を大幅に上回っている点も注目されています。タッド・トレント最高財務責任者(CFO)は「今回の業績は営業レバレッジの成果を示した」とした上で、「粗利益率の上昇やコスト管理の徹底で、EPSは売上高の4倍の速さで成長した」と説明し、効率的なコスト管理と収益性の向上が好業績に結びついたとの考えを明らかにしました。
セグメント別ではパワーソリューション事業の売上高が19%増の8億2900万ドルに伸びています。AIインフラの電力需要増大を背景にエヌビディア(NVDA)が提示するモジュール式サーバー設計のためのプラットフォーム「MGX」での存在感の高まりが増収の一因です。また、中国の大手クラウドインフラ向けの受注を獲得したことで、シリコンカーバイド(SiC)半導体やコントローラー製品の採用が広がっています。

決算発表時のガイダンスでは、2026年7-9月期の売上高を16億5000万-17億5000万ドル(前年同期の実績は15億5100万ドル)、希薄化後EPSを0.79-0.91ドル(同0.63ドル)と予想しています。
オン・セミコンダクターは6月下旬に電子部品の米シナプティクスを買収すると発表しています。株式交換などを使った取引で、買収総額は約70億ドルに上る見込みです。買収を通じ、フィジカルAI事業を開拓する計画です。
アリスタ・ネットワークス、4割弱の増収増益
ネットワーク・ソリューションを提供するアリスタ・ネットワークス(ANET)が発表した2026年4-6月期決算は売上高が前年同期比38%増の30億3600万ドル、純利益が36%増の12億1300万ドルとなりました。非GAAP(米国会計基準)ベースのEPS(1株利益)は1.02ドルで、LSEGがまとめた市場予想の0.885ドルを15.3%上回っています。
人工知能(AI)ネットワークの普及を背景に、「アリスタ 2.0」プラットフォーム戦略が幅広い顧客に支持されています。データセンター向けだけでなく、企業・団体の拠点内を結ぶキャンパスネットワーク事業も堅調でした。
決算発表時のガイダンスでは2026年7-9月期の売上高を約33億ドルと予想し、前年同期実績の23億800万ドルに比べて43%増えるとの見通しを示しました。一方、非GAAPの営業利益率が48-49%と前年同期の48.6%と同水準になると予想しています。




