香港大引け:大幅に3日続落、米中株安を嫌気 美団が6%超下落

週明け10日の香港株式市場で、ハンセン指数は大幅に3営業日続落。終値は前営業日比2.95%安の17216.66ポイントだった。中国企業指数は3.19%安の5880.71ポイント。メインボードの売買代金は概算で951億HKドル。


ハンセン指数は前週末のNY市場で主要3指数がそろって大幅に3日続落した流れを引き継ぎ、終日マイナス圏で軟調に推移した。注目された米9月雇用統計で失業率が予想以上に低下したことで、米連邦準備理事会(FRB)による積極的な利上げ継続見通しが強まり、嫌気された。また、国慶節連休明けの本土市場で上海総合指数が終値で心理的節目の3000ポイントを割り、約5カ月ぶり安値を付けたことも投資家心理を冷やした。


ハンセン指数構成銘柄では、美団(03690)が6%超下落して指数を押し下げたほか、サンズ・チャイナ(01928)や李寧(02331)、招商銀行(03968)の下落も目立った。子会社の無錫薬明生物技術を米商務省が輸出に注意を要する「未検証者リスト(UVL)」から除外したと発表した薬明生物技術(02269)は高く始まったが、2.49%安とマイナス圏に沈んだ。半面、中国海外発展(00688)や碧桂園(02007)など本土不動産株が買われた。


この他では、モリブデンの先物価格の下落を嫌気して洛陽モリブデン(03993)が8%超下落。株洲中車時代電気(03898)や山東黄金鉱業(01787)も大きく売られた。半面、5日に約1年半ぶりに取引を再開したブリリアンス・チャイナ(01114)が10%超上昇。連休中の興行収入が14億元を突破したことを受け、アリババ・ピクチャーズ(01060)も高かった。

中国株情報部 アナリスト

竹内 なつ子

大学卒業後、日本の証券会社に勤務。中国・北京での語学留学を経て、日系証券会社の上海駐在員事務所や台湾の会計士事務所で翻訳業務に従事。2級FP技能士。

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