香港大引け:3日ぶり反落、利益確定売りや様子見ムード広がる

8日の香港株式市場で、ハンセン指数は3日ぶりに反落。終値は前日比0.23%安の16557.31ポイントだった。中国企業指数は0.60%安の5602.61ポイント。メインボードの売買代金は概算で1047億2000万HKドル。


ハンセン指数は序盤に高くなる場面もあったが、その後はほぼマイナス圏で軟調に推移した。前日の米株高が好感されたほか、中国の景気対策への期待感は根強いものの、7日に中国本土で新たに7000人超の新型コロナウイルス感染者が確認され、1日当たりの感染者数として5月上旬以来の高水準を記録したことが嫌気された。また、指数は前日に2%超上昇し、10月18日以来およそ3週間ぶりの高値を付けた後とあって、利益を確定する動きが広がったほか、米中間選挙の投開票や米中の米物価統計の発表を前に様子見ムードも強まり、相場の重しとなった。


ハンセン指数構成銘柄では、アリババ集団(09988)が3%超、美団(03690)が2%超それぞれ下落し、指数を押し下げた。コロナの感染拡大を嫌気してバドワイザーAPAC(01876)や海底撈国際(06862)も大きく売られた。半面、10月の新車販売台数が前年同月比で36%増加したと発表した吉利汽車(00175)が1.48%高。サンズ・チャイナ(01928)や信義光能(00968)の上昇も目立った。


この他では、前日急騰したセンスタイム(00020)が利益確定の売りに押されて3%近く下落。サムスン電子が2023年のスマートフォン生産台数を13%減らすと伝わり、部品メーカーの瑞声科技(02018)やBYDエレクトロニック(00285)も大きく下げた。

中国株情報部 アナリスト

竹内 なつ子

大学卒業後、日本の証券会社に勤務。中国・北京での語学留学を経て、日系証券会社の上海駐在員事務所や台湾の会計士事務所で翻訳業務に従事。2級FP技能士。

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