8日のNY株式相場は高安まちまち。寄り前に発表された米6月雇用統計が総じて強い結果となったことで過度な景気後退懸念が和らぎ、ソフトランディングの期待が高まった一方、7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)でも0.75%の大幅利上げ見通しが強まったことが上値圧迫要因となった。
ダウ平均は朝方に172ドル安まで下落後、126ドル高まで上昇したが、46.4ドル安(-0.15%)と3日ぶりに小幅に反落して終了。S&P500も前日終値を挟んでもみ合い0.08%安とわずかながら5営業日ぶりに反落。一方、ハイテク株主体のナスダック総合は0.12%高と小幅ながら5営業日続伸した。
ダウ平均採用銘柄はユナイテッドヘルス、アメリカン・エキスプレス、アップル、アムジェンが0.4-0.8%上昇した一方、ウォルグリーン、ダウ・インク、ウォルト・ディズニー、スリーエム(3M)が1%超下落した。
S&P500の11セクターはヘルスケア、ITの2セクターが上昇し、素材、不動産、資本財、公益など9セクターが下落した。
週間ではダウ平均が0.77%高、S&P500が1.94%高とともに反発し、ナスダック総合は4.56%高の大幅反発となった。
米6月雇用統計は、非農業部門雇用者数(NFP)が37.2万人増と市場予想の26.8万人増を大きく上回った。失業率は3.6%と予想と一致し、平均賃金は前年比+5.1%と予想の+5.0%を上回った。
総じて強い結果となった雇用統計を受けて米10年債利回りは前日の3.00%から3.08%に上昇した。