(12日終値)
ドル・円相場:1ドル=136.87円(前営業日比▲0.57円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=137.38円(▲0.58円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0037ドル(▲0.0003ドル)
ダウ工業株30種平均:30981.33ドル(▲192.51ドル)
ナスダック総合株価指数:11264.73(▲107.87)
10年物米国債利回り:2.97%(▲0.02%)
WTI原油先物8月限:1バレル=95.84ドル(▲8.25ドル)
金先物8月限:1トロイオンス=1724.8ドル(▲6.9ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標)
特になし
(各市場の動き)
・ユーロドルは小幅ながら続落。欧州経済の悪化懸念から、欧州市場では一時1.0000ドルと2002年12月以来の安値を付けたものの、売り一巡後は下げ渋る展開に。1ユーロ=1ドルのパリティ(等価)割れに失敗したことでショートカバーが入ったほか、米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りが入り1.0074ドル付近まで持ち直した。市場では「1.0000ドルに観測されているバリアオプションに絡んだ防戦買いが入った」との指摘もあった。
ただ、買い戻しはあくまでポジション調整の域を出ず長続きしなかった。一時は2.89%台まで低下した米10年債利回りが2.98%近辺まで低下幅を縮めたことも相場の重しとなった。
なお、NY市場終盤には明日発表の6月米消費者物価指数(CPI)に関して「前月比1.7%/前年比10.2%になる」との偽のリーク情報が出回った。米労働省は「偽の情報がオンラインで拡散されている」と注意を促した。
・ドル円は7日ぶりに反落。米長期金利の低下を受けて円買い・ドル売りが先行。23時過ぎに一時136.48円と日通し安値を付けた。
ただ、一目均衡表転換線が位置する136.25円付近がサポートとして意識されると下げ渋った。米10年債入札後に米長期金利が低下幅を縮めたこともドル買い戻しを促し、136.88円付近まで下値を切り上げた。
なお、鈴木俊一財務相はこの日、来日中のイエレン米財務長官と会談し、両財務相は急速な円安が進む為替市場に関して「G7・G20のコミットメントに沿って引き続き為替市場に関して緊密に協議し為替問題で適切に協力する」との共同声明を発表した。もっとも、為替介入に関する議論はなく、イエレン氏は「為替介入はまれで例外的な状況でしか正当化されない」と慎重な見方を改めて示した。
・ユーロ円は続落。欧州市場では一時137.03円まで売られたものの、NY市場ではもみ合いの展開となった。ドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、相場は方向感が出なかった。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日続落。中国で新型コロナウイルス感染が再拡大し、消費や企業活動に悪影響が出るとの懸念から売りが優勢となった。明日発表の6月米CPIを前に、インフレ警戒の売りも強まった。市場では6月米CPIに関して、「偽のリーク情報が出回り、株売りにつながった」との声も聞かれた。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は続落した。
・米国債券相場で長期ゾーンは続伸。世界景気の鈍化懸念を背景に安全資産とされる米国債には買いが先行したものの、10年債入札が「低調」と伝わると一転売りが優勢となり上げ幅を縮めた。
・原油先物相場は続落。石油輸出国機構(OPEC)月報で、来年の世界の石油需要増加が、今年を下回る増加幅にとどまるとの見通しが示された。原油は売られ、100ドルの節目を下抜け、ザラ場で6日以来の安値水準95ドル台をつけた。終値ベースでは約3カ月ぶりの安値となった。
・金先物相場は続落。ユーロが対ドルで1.0000ドルのパリティ割れを試すなどドル買い・他通貨売りが先行。ドルの代替資産と位置付けられることもある金の相対的な価値低下が意識され売られた。ドル高は、ドル建て金相場の割高感にもつながり、金は重く推移。米長期金利の低下でドルはやや軟化したが、金価格の反発は限定的だった。