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ドル円、153円台乗せ 約3カ月ぶり高値
今週のドル円はじり高の展開が続きました。23日には一時153.19円と7月31日以来の高値を更新しています。米連邦準備理事会(FRB)による利下げペースが鈍化するとの見方が根強い中、米長期金利が上昇傾向を維持。11月の米大統領選でトランプ前大統領の勢いが増していると見る向きもあり、米金利上昇につながった面もあったようです。米長期金利の指標となる米10年債利回りは一時4.2556%前後と7月26日以来約3カ月ぶりの高水準を記録しています。
*Trading Viewより
なお、11月5日投開票の米大統領選挙で関税引き上げや移民政策強化を掲げる共和党候補のトランプ前大統領が勝利した場合には「インフレ圧力が高まるリスク」を織り込む動きが米債市場では見られていますが、市場では「民主党、共和党のどちらの候補が選ばれても政府支出が増え、財政赤字が拡大するとみられている」との声が聞かれています。どちらにせよ、米金利は上昇するとの見立てです。
*Trading Viewより
また、ドル円は市場関係者が注目する200日移動平均線を約3カ月ぶりに上回ったことも、上昇を加速させたようです。10月25日時点では「151.42円」に位置しています。25日のアジア市場ではポジション調整目的の売りなどが出て151.46円まで売られましたが、200日移動平均線が位置する151.42円が重要なサポートとして意識されると買い戻しが進み、結局NY午後には152.38円の日通し高値を付けています。
なお、200日移動平均線は重要な中期線として、機関投資家など多くの市場参加者が注目するポイントになっています。テクニカル的なサポートやレジスタンスとしてだけではなく、ここを中心に投資家心理も大きく変わってくると言われています。
27日は衆院選投開票
ドル円の上昇については、「27日の衆院選での自民・公明与党の苦戦が予想されるなど政局不安が高まる中で、月末の日銀金融政策決定会合で利上げは実施されづらいだろう」との思惑が浮上し、円売りを誘った面もありました。週末にかけては「衆院選で与党の過半数割れの可能性が報じられ、政局不安から狭いレンジ内での神経質な商いとなっている」との声も。
いずれにしても、週明け28日の東京市場では為替、株式相場など大きく動く可能性がありそうです。
投機筋、円買いポジションを大きく縮小
ヘッジファンドによる円買いポジションは順調に縮小しています。投機筋は今年7月には過去17年間で最大規模となる円売りポジションを構築していました。米商品先物取引委員会(CFTC)が先週日発表した7月2日時点の建玉報告によると、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の通貨先物市場で非商業部門(投機筋)の円の売り越し=ドル円のロングは18万4223枚と2007年6月(18万8077枚)以来の高水準を記録。
ただ、そのあとは一転して円買いポジションを構築する動きが続き、9月24日時点の投機筋のポジションは6万6011枚の円買い越しと、2016年10月以来の円買い越し=ドル円のショートとなりました。
*CFTCのデータを基にDZHフィナンシャルリサーチ作成
しかしながら、この動きも一服し、昨日10月25日(日本時間26日早朝)に発表された10月22日時点の建玉報告によると、投機筋の円の対米ドルポジションは1万2771枚の円買い越しと前の週から2万1339枚も減少したことが明らかになりました。投機筋の円買いポジションが順調に縮小していることが分かります。
さらなる上昇を期待して
私は「高市氏勝利」と「年末ラリー」を期待して、9月26日にドル円を「144.655円」でロングしていました。「石破ショック」でロスカットを覚悟していましたが、設定した水準を割り込むことはなく、するすると上げてしまいました。正直、早々にロスカットになると思っていました。
*IG証券より
ドル円の日足チャートを見ると、1年2カ月ぶりの安値139.58円という、かなり分かりやすい下値目処が出来ており、ストップロスはここより若干下の「139.50円」に設定しています。重要なポイントとして意識される200日移動平均線を週末の終値(152.31円)で上回っていることもあり、さらなる上昇を期待しています。投資の格言にも「損切りは早く、利は伸ばせ」とありますしね。
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