NYダウ764ドル安と大幅続落 小売売上高の悪化を受けてリセッション懸念強まる

15日のNY株式相場は大幅続落。前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を受けて利上げ長期化による景気悪化が懸念されるなか、米11月小売売上高が予想以上に悪化したことで景気後退(リセッション)懸念が一段と強まった。


前日に34000ドルを割り込んだダウ平均は下落してスタートすると、一時950ドル安まで下落幅を広げ、764.13ドル安(-2.25%)の33202.22ドルで終了。

S&P500も2.49%下落し、ハイテク株主体のナスダック総合は3.23%安の大幅安となった。


ダウ平均は9月13日以来の大幅安となり、S&P500は月間の下落率を4.52%に拡大。ナスダック総合は年初来で30.90%安となった。


S&P500採用の503銘柄は33銘柄が上昇し、470銘柄が下落。業種別ではS&P500の全11セクターが下落。コミュニケーション、IT、素材が3%超下落し、資本財、金融も2%超下落した。


ハイテク・ジャイアントはアップル、アルファベットが4%超下落し、マイクロソフト、アマゾンも3%超下落。このほか、ネットフリックスが8%超下落し、メタ・プラットフォームズとエヌビディアも4%超下落した。


寄り前に発表された米11月小売売上高は前月比-0.6%と10月分の+1.3%から減少に転じ、市場予想の-0.1%も下回る悪化となった。

自動車を除く小売売上高も前月比-0.2%と予想の+0.2%に反して減少した。


小売売上高の悪化を受けて米10年債利回りは前日の3.50%から3.45%に低下した。

一方、利上げ長期化見通しを背景にドルは対円で前日の135.48円から137.78円に上昇した。


国際金融情報部 アナリスト

羽土 美幸

富山県出身。国内証券で株式等の営業、仏系証券でポートフォリオ分析、転換社債、エクイティ・デリバティブの分析・開発・営業などを担当。 2014年からDZHフィナンシャルリサーチにおいて米国株式、金融市場レポート編集、海外ETF業務を担当。

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