NYダウ208ドル安 インフレ加速を嫌気

13日のNY株式相場は続落。寄り前に発表された米6月消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回り、約41年ぶりの高い伸びとなったことで、インフレ高進懸念が高まったほか、インフレ抑制のために米連邦準備理事会(FRB)が積極的な利上げを継続し、米国経済が景気後退(リセッション)に陥るとの見方も株式市場の重しとなった。

7月26-27日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では0.50%、または、0.75%の利上げが予想されていたが、一部では1.00%の利上げの可能性も意識された。


ダウ平均は朝方に466ドル安まで下落後、208.54ドル安(-0.67%)と下落幅を縮小して終了。

S&P500も1.56%安まで下落後、0.45%安で終了し、ともに4日続落となった。

ハイテク株主体のナスダック総合も一時2.07%安まで下落したが、0.54%高まで上昇し、0.15%安と小幅に3日続落して終了した。



米6月CPIは前年比+9.1%と、前月分の+8.6%や市場予想の+8.8%を上回り、約41年ぶりの強い伸びとなった。変動の大きい食品、エネルギーを除くコアCPIも前年比+5.9%、前月比+0.7%と、それぞれ予想の+5.7%、+0.6%を上回った。


強いCPIを受けて利上げ加速懸念が強まったが、一部では6月分がピークとなるとの見方もあった。

米10年債利回りは前日の2.95%台から一時3.07%台に上昇したが、0.93%台と前日比で低下して終了した。


国際金融情報部 アナリスト

羽土 美幸

富山県出身。国内証券で株式等の営業、仏系証券でポートフォリオ分析、転換社債、エクイティ・デリバティブの分析・開発・営業などを担当。 2014年からDZHフィナンシャルリサーチにおいて米国株式、金融市場レポート編集、海外ETF業務を担当。

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