NYダウ216ドル高と3日続伸 ナスダック総合は7月以来の5日続伸

12日のNY株式相場は続伸。米12月消費者物価指数(CPI)でインフレの鈍化傾向が確認されたことが好感された。


前日に268ドル上昇したダウ平均は朝方に180ドル安まで下落する場面もあったが、216.96ドル高(+0.64%)と3日続伸して終了。

S&P500も0.34%高と3日続伸し、ハイテク株主体のナスダック総合は0.64%高と5営業日続伸。昨年7月以来の長期連騰を記録した。


12月CPIが予想通り鈍化したことで米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げの長期化懸念が後退し、米10年債利回りは前日の3.55%台から3.44%台に低下。


S&P500の11セクターはエネルギー、不動産、コミュニケーション、ITなど8セクターが上昇し、生活必需品、公益、ヘルスケアの3セクターが下落した。


センチメントは大きく改善。投資家の不安心理を示すVIX指数は18.83ポイントと前日比2.26ポイント低下。昨年4月以来の低水準となった。


寄り前に発表された米12月CPIは前年比+6.5%と11月分の+7.1%から低下し、前月比では-0.1%と2020年6月以来のマイナスとなった。

変動の大きい食品、エネルギーを除くコアCPIも前年比+6.5%と予想と一致し、11月分の+6.0%から伸びが鈍化した。


インフレ減速を受けて1月31日-2月1日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)では利上げ幅が0.25%に縮小される見通しが強まった。


国際金融情報部 アナリスト

羽土 美幸

富山県出身。国内証券で株式等の営業、仏系証券でポートフォリオ分析、転換社債、エクイティ・デリバティブの分析・開発・営業などを担当。 2014年からDZHフィナンシャルリサーチにおいて米国株式、金融市場レポート編集、海外ETF業務を担当。

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