過去の「あの銘柄を買ってみた!」で取り上げた銘柄について、その後の値動きがどうなったかを追跡します。
今回は、2024年1月に取り上げた川崎汽船(9107)について見ていきます。
2024年3月に1:3の分割を実施
値動きを見た2024年1月23日と2月26日の終値比較では、株価は小動きとなりました。

それから約2年が経過して、2026年3月18日の終値は2875円でした。
2024年1月23日の終値は7166円ですが、大きく下げているわけではなく、同社は2024年3月に1:3の株式分割を実施しています。
2875円×3=8625円と見比べる必要があり、2024年1月23日の終値7166円で100株購入して保有し続けていた場合、71万6600円が86万2500円となっています。上昇率は+20.4%ですが、実際の保有では2024年の3月と9月、2025年の3月と9月をまたいでいますので、その間の配当も得ています。
1株当たり配当は、2024年3月期の期末が150円(分割前)、2025年3月期は中間・期末とも50円(年100円)、2026年3月期の中間が60円となっています。
(権利確定月をまたいだことで得られる配当、税金は考慮せず)
2024年3月 1万5000円(150円×100株)
2024年9月 1万5000円(50円×300株)
2025年3月 1万5000円(50円×300株)
2025年9月 1万8000円(60円×300株)
合計:6万3000円
注目度は低下するも大崩れは回避
こちらは、川崎汽船の週足チャートになります。

海運株は2021年から2023年にかけて大きく水準を切り上げており、2024年に入ると上値が重くなりました。市場からの注目度も低下し、出来高も減少傾向となりました。
ただ、下げが続いたわけではなく、横ばいで推移する期間が長かったことが見て取れます。
株式市場では、人気が離散して出来高が減少した場合、買い手不在となって大きく崩れるケースも少なくありません。しかし、同社は比較的値を保ちました。株主を意識した施策が多く採られるようになったことが、株価を下支えしていたものと推測されます。
2025年3月期は、期初の時点での年間配当見通しは中間・期末とも42.5円の年間85円でした。しかし、最終的にこの期は中間・期末とも50円の年間100円配当を実施しました。
2026年3月期に関しては、期初の時点で大幅最終減益の計画でしたが、配当に関しては中間・期末とも60円の年間120円と増配見通しを提示しました。中間では見通し通り60円配当を実施しています。
直近の上昇で上場来高値を更新
2026年に入ってから、1月から2月にかけては緩やかに水準を切り上げていましたが、3月に入って大きく上昇しています。米国とイスラエルがイランを攻撃したことで海上運賃が上昇するとの見方が強まり、その恩恵が期待できる銘柄として買いを集めました。
特筆されるのは、直近の上昇で上場来の高値を更新(分割を考慮)していることです。しかも、同社だけでなく、同業の日本郵船(9101)と商船三井(9104)も上場来高値を更新しています。
過去の高値近辺では、戻りを待っていた投資家からの売りが出やすくなります。海運株は2025年は存在感が薄かっただけに、尚更やれやれ売りが出てきても不思議ではありません。
それだけに、戻り売りをこなして高値を更新したのは強い動きと言えます。大手3社がそろって上場来高値を更新した3月18日には、株式分割の観測が報じられた商船三井が11.8%高と急騰しています。海運株はかつて大相場を演じたこともあるだけに、この先、出来高の増加を伴って存在感を高める動きが出てくるかどうかが注目されます。




