18日のNY株式相場は大幅安。12月小売売上高が予想以上に悪化し景気後退(リセッション)懸念が強まる中、メスター米クリーブランド連銀総裁やブラード米セントルイス連銀総裁が利上げ継続の必要性を強調したことが重しとなったほか、マイクロソフトが1万人のレイオフを発表したことも投資家心理を悪化させた。
前日に391ドル安と5日ぶりに反落したダウ平均は、12月生産者物価指数(PPI)が予想以上に鈍化したことなどを好感し小高くスタートしたものの、終盤に640ドル安まで下落し、613.89ドル安(-1.81%)と大幅に続落して終了。
S&P500も1.56%安と続落し、ハイテク株主体のナスダック総合は1.24%安と8営業日ぶりに反落した。
業種別ではS&P500の全11セクターが下落。生活必需品、公益のディフェンシブ・セクターが2%超下落したほか、リセッション懸念や長期金利の低下を受けて資本財、金融、エネルギーも1.7%超下落した。
寄り前に発表された12月PPIは前年比+6.2%と11月の+7.3%から伸びが鈍化し、予想の+6.8%も下回った。
同時に発表された12月小売売上高も前月比-1.1%と予想の-0.8%を上回る悪化となったことで米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げの早期打ち止め期待が高まった一方、リセッション懸念も強まった。
米10年債利回りは前日の3.53%台から3.37%台に低下し、JPモルガン・チェース(-3.00%)などの金融株が軒並み下落した。
投資家の不安心理を示すVIX指数は前日比+0.98ポイントの20.34ポイントと5営業日ぶりに20ポイントを上回った。