NYダウ336ドル安と大幅反落 S&P500は週間で今年最大の下落率

24日のNY株式相場は大幅反落。米連邦準備理事会(FRB)がインフレ指標として注目する米国の1月の個人消費支出 (PCE) 価格指数が前月比、前年比でともに市場予想を上回る伸びとなったことで利上げの長期化見通しが強まった。


ダウ平均は336.99ドル安(-1.02%)と大幅に反落。一時、510ドル安まで下落した。S&P500も1.05%安と反落し、ハイテク株主体のナスダック総合は1.69%安と3日ぶりの大幅反落となった。


週間ではダウ平均が1,009.77ドル安(-2.99%)と大幅に4週続落し、S&P500も2.67%安と3週続落。ナスダック総合は3.33%安の大幅反落となった。

S&P500の下落率は昨年12月9日以来の大きさとなった。


S&P500の11セクターは素材(+0.65%)、金融(+0.10%)を除く9セクターが下落。不動産、IT、一般消費財、コミュニケーション、ヘルスケアが1%超下落した。


ダウ平均採用銘柄は機体の不具合で787ドリームライナーの引き渡しを一時的に停止したボーイングが4.80%安となったほか、マイクロソフトが2%超下落し、アップル、ナイキ、ユナイテッドヘルス、ウォルト・ディズニーなども1%超下落した。


寄り前に発表された米1月個人消費支出 (PCE) 価格指数は、変動の大きい食品、エネルギーを除くコア指数が前年比+4.7%と12月分の+4.6%や予想の+4.3%を上回り、前月比でも+0.6%と12月分や予想の+0.4%を上回る伸びとなった。

FRBが注目するインフレ指標の高止まりを受けて利上げの長期化見通しが強まった。


米10年債利回りは前日の3.88%台から一時3.97%台まで上昇し、3.94%台で終了した。




国際金融情報部 アナリスト

羽土 美幸

富山県出身。国内証券で株式等の営業、仏系証券でポートフォリオ分析、転換社債、エクイティ・デリバティブの分析・開発・営業などを担当。 2014年からDZHフィナンシャルリサーチにおいて米国株式、金融市場レポート編集、海外ETF業務を担当。

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