ChatGPTという単語を「最近知ったけどよくわからない」「名前だけ聞いたことがあるけど何のこと?」と疑問を抱く方は多いのではないでしょうか。
ChatGPTはアメリカの人口知能研究所「OpenAI」が開発・提供するAIチャットボットで、驚異的なスピードでユーザー数を伸ばしています。ChatGPTのユーザー数が急増した影響で、大手半導体メーカーNVIDIAの株価は上昇しOpenAIは評価額3兆8700億円で株式の売り出しを協議しているという報道があります。
ChatGPTとは何か、OpenAIはどのような組織なのか、ChatGPTの関連銘柄を解説していきます。
話題のChatGPTとは?
ChatGPTは、アメリカの人口知能研究所「OpenAI」が開発・提供するAIチャットボットです。1 週間で100万人のユーザーを獲得し、2023年1月には1億人のアクティブユーザー数を記録したことが発表しました。
ChatGPTはWeb上の情報を学習し、文章を生成する、質問に応答することができるAIチャットボットです。プログラミングのコード作成・機械翻訳なども可能で、PC・スマートフォンから利用できます。筆者もChatGPTを数日前から利用しています。
ChatGPTに「インデックス投資は絶対儲かりますか?」と質問をしてみました。
出典:OpenAI「ChatGPT」
インデックス投資が「市場全体に連動する」という記述は投資先にもよりますので一概に合っているとは言えませんが、内容はおおむね正しいと言えるでしょう。
人工知能研究所OpenAIとはどのような組織なのか?
ChatGPTはOpenAIが開発・提供しています。OpenAIは非営利の組織ですが、組織の中にはOpenAI LPという利益に上限のある営利法人も含まれています。「人口知能が人類全体に利益をもたらすこと」をミッションに掲げています。
2015年にTesla社のCEOイーロン・マスクなどから10億の寄付を受け、創設しました。OpenAI はIT大手のMicrosoft社から、2019年から複数回にわたって数十億ドルの投資を受けておりMicrosoft社はOpenAIの株主でもあります。OpenAI は、2023年2月24日の時点で株式を上場していません。
しかし、2023年1月のBloombergにて「ChatGPTのOpenAIが株式売り出しに向け協議、評価額3兆8700億円」という報道があります。記事によるとOpenAIは自社評価額を約290億ドル(約3兆8700億円)で株式売り出しを行う方向で協議しており、現時点でほぼ収入はないものの米国のスタートアップとしては最も企業価値の高くなる見込みです。
ChatGPT関連銘柄
ChatGPT・ OpenAIと関連のある企業の銘柄を紹介します。
1. Microsoft:MSFT
MicrosoftはWindowsで知られるソフトウェア開発・販売の企業です。
OpenAIの株主であり、2019年から多額の投資など長期的なパートナーシップを提携しています。Microsoftは自社のサイトで、「OpenAI の画期的な独自の AI 研究を加速させる専用スーパーコンピューティングシステムの開発と展開への投資を拡大」する事を公表しています。2023年1月には、クラウド基盤「Azure」でOpenAIの技術を利用できるサービスもスタートしました。
2. NVIDIA:NVDA
NVIDIAは半導体メーカーの大手企業で、「GPU(画像処理半導体)」市場で非常に有利な立場にあります。「GPU」はGraphics Processing Unitの略で、リアルタイム画像処理に必要な演算処理を行う半導体チップです。膨大な計算処理ができるためディープラーニング(深層学習)やAI(人工知能)、EV(自動運転)などの分野で注目されています。
AIを賢くするためには膨大なデータを学習させる必要がありますが、学習の過程でNVIDIA のGPUを大量に使用するためNVIDIAにとって追い風になります。2023年2月22日にNVIDIAは企業がAIを開発しやすくするための環境を提供するサービスを始めることを公表しました。
2023年2月22日には決算発表もあり、発表後の時間外取引でNVIDIAの株価は9%近く上昇しました。
3.Google(Alphabet):GOOGLおよびGOOG
Google(Alphabet)はChatGPTの人気を受け、2023年2月6日にAIチャットボット「Bard」を発表しました。2月6日の発表から数週間以内に一般公開される予定です。
※上記は「関連銘柄」の紹介であり、購入を推奨するものではありません。
まとめ
ChatGPTのユーザー数急増により、NVIDIAの株価が上がるなどの影響が生じています。
OpenAIの上場とあわせて、上記の関連銘柄を注視していきましょう。