NYダウ574ドル安と大幅反落 パウエルFRB議長のタカ派発言を嫌気

7日のNY株式相場は大幅安。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が3月21-22日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.50%の大幅利上げを示唆したことで景気敏感株を中心に売りが強まった。


パウエルFRB議長はこの日の議会証言で、最新の経済データは予想されたより強いとして、より積極的な引き締めが必要になるとの認識を示した。


ダウ平均は議長証言を受けて急落すると、取引終盤に593ドル安まで下落幅を広げ、574.98ドル安(-1.72%)で終了。5日ぶりの大幅反落となった。

S&P500も1.53%安と4日ぶりに大幅反落し、ハイテク株主体のナスダック総合は1.25%安と2日続落した。


金融政策の動向に敏感な米2年債利回りは前日の4.89%台から5.02%台まで上昇し、2007年以来の高水準となった。


CMEのフェド・ウォッチが示す3月FOMCでの0.50%の利上げ確率は前日の31%から70%に急上昇した。


業種別ではS&P500の全11セクターが下落。金融、不動産が2.5%超下落し、素材、エネルギー、公益、ヘルスケアも1.6%超下落した。


ダウ平均採用銘柄はメルク(+0.15%)を除く29銘柄下落。ウォルグリーン・ブーツ・アライアンスが3.70%安、キャタピラーが3.09%安、ゴールドマン・サックスが3.07%安となったほか、JPモルガン・チェース、アムジェン、スリーエム(3M)、ホーム・デポ、ダウ・インク、アメリカン・エクスプレスも2%超下落した。




国際金融情報部 アナリスト

羽土 美幸

富山県出身。国内証券で株式等の営業、仏系証券でポートフォリオ分析、転換社債、エクイティ・デリバティブの分析・開発・営業などを担当。 2014年からDZHフィナンシャルリサーチにおいて米国株式、金融市場レポート編集、海外ETF業務を担当。

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