NYダウ58ドル安と小幅に続落 半導体株が上昇し、ナスダック総合が3日ぶりに反発

8日のNY株式相場は高安まちまち。エヌビディアなどの半導体株が軒並み上昇したものの、米2月ADP民間部門雇用者数や米1月JOLTS求人件数が予想を上回る強い結果となったことで3月米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.50%の大幅利上げへの警戒感が一段と高まったことが重しとなった。


パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長のタカ派的な議会証言を受けて前日に574.98ドル下落したダウ平均は58.06ドル安(-0.18%)と小幅に続落。朝方に46ドル高まで上昇する場面もあったが、午後に一時、243ドル安まで下落した。

S&P500も0.42%安まで下落後、0.14%高と小幅に反発して終了し、ハイテク株主体のナスダック総合は0.37%安まで下落後、0.40%高と3日ぶりに反発した。


S&P500の11セクターは不動産、IT、公益など7セクターが上昇し、エネルギー、ヘルスケア、金融など4セクターが下落。


フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は2.67%高と3日ぶりに大幅反発した。


パウエルFRB議長は前日の上院での議会証言に続いて、この日も下院でターミナルレート(利上げの最終到達点)が当初の見通しよりも高くなる可能性があると、前日同様の発言を繰り返した。


経済指標も強い結果となったことでCMEのフェド・ウォッチが示す3月FOMCでの利上げ確率は前日の70%から80%に上昇した。




国際金融情報部 アナリスト

羽土 美幸

富山県出身。国内証券で株式等の営業、仏系証券でポートフォリオ分析、転換社債、エクイティ・デリバティブの分析・開発・営業などを担当。 2014年からDZHフィナンシャルリサーチにおいて米国株式、金融市場レポート編集、海外ETF業務を担当。

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