14日のNY株式相場は大幅高。足もとで大きく下落した地銀株に買い戻しが強まったほか、米2月消費者物価指数(CPI)がおおむね予想通りに鈍化し、金融引き締め長期化への過度な警戒感が和らいだことも追い風となった。
ダウ平均は336.26ドル高(+1.06%)と6日ぶりに反発。487ドル高まで上昇後、ロシアの戦闘機が米国のドローンを撃墜したというニュースを受けて一時にマイナス圏まで反落したが、取引終盤に買い直された。
S&P500も1.68%高と4日ぶりに反発し、ハイテク株主体のナスダック総合は2.14%高と大幅に2日続伸した。
業種別ではS&P500の全11セクターが上昇。コミュニケーション、IT、金融が2%超上昇し、一般消費財、公益、素材、資本財も1%超上昇した。
センチメントは改善。投資家の不安心理を示すVIX指数は前日比2.79ポイント低下し、23.73ポイントで終了した。
経営破綻の連鎖が懸念された地銀株が反発した。サンフランシスコを基盤とする米地銀のファースト・リパブリック・バンクは前日に61.83%安と暴落したが、この日は一時、63.22%高まで反発し、26.98%高と7日ぶりに大幅反発。
前日までの3日間で31.88%安となったチャールズ・シュワブも9.19%高と4日ぶりに反発した。
注目された米2月CPIは前年比+6.0%と前月分の+6.4%から伸びが鈍化し、市場予想と一致。前月比でも+0.4%となり、1月分の+0.5%から鈍化した。
変動の大きい食品、エネルギーを除くコアCPIも前年比+5.5%と前月分の+5.6%から鈍化したが、前月比では+0.5%となり、前月分や予想の+0.4%を上回った。
CMEのフェド・ウォッチが示す3月米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.25%の利上げ確率は前日の65%から80%に上昇し、据え置きの確率は35%から20%に低下した。