15日のNY株式相場は軟調。米国の金融不安が欧州に飛び火したことでセンチメントが悪化した。
流動性が懸念されたクレディ・スイスのADRが約14%安と急落し、シティグループが5%超下落するなど米大手行にも売りが強まった。
前日に336ドル高と大幅反発したダウ平均は280.83ドル安(-0.87%)と反落。一時、725ドル安まで下落後、終盤に下落幅を縮小した。
S&P500も一時2.07%安まで下落し、昨年末水準を割り込んだが、0.70%安と下落幅を縮小して終了。
ハイテク株主体のナスダック総合は1.66%安まで下落後、0.05%高と小幅ながら3日続伸して終了した。
S&P500の11セクターは、コミュニケーション、公益、生活必需品、ITの4セクターが上昇し、エネルギー、素材、金融、資本財など6セクターが下落。不動産が変わらずとなった。
リスク回避の強まりを受けて米10年債利回りは前日の3.63%台から3.46%台に低下し、金融政策の動向に敏感な米2年債利回りは4.22%台から3.89%台に急低下した。
CMEのフェド・ウォッチでは3月米連邦公開市場委員会(FOMC)での政策金利据え置き確率が前日の30%から50%に上昇。6月FOMCでの利下げ確率は約40%に上昇した。
引け後の動きでは市場予想を上回る決算を発表したアドビが時間外で4%超上昇。
クレディ・スイスも、スイス中銀が流動性を供給するとしたことで時間外で7%超上昇した。