16日のNY株式相場は反発。米地銀株の下落を受けて軟調にスタートしたものの、米大手行が米地銀ファースト・リパブリック・バンクの支援について協議しているとの報道を受けて反発すると、JPモルガン・チェースやバンク・オブ・アメリカなど米銀11行が300億ドルをファースト・リパブリックに預け入れると発表したことで上昇幅を拡大した。
欧州中央銀行(ECB)が0.50%の大幅利上げを決定したものの、米国では来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ幅が0.25%にとどまるとの見方もグロース株の支援となった。
前日に280ドル下落したダウ平均は、朝方に303ドル安まで下落したが、終盤に407ドル高まで上昇し、371.98ドル高(+1.17%)で終了。
S&P500とナスダック総合もそれぞれ1.76%高、2.48%高と大幅に反発して終了した。
S&P500の11セクターは生活必需品、不動産の2セクターが小幅安となったものの、IT、コミュニケーションが3%近く上昇し、金融、一般消費財、資本財なども1%超上昇した。
欧州ではクレディ・スイスがスイス国立銀行(中央銀行)から最大540億ドルの資金供給を受けると発表し、目先の流動性危機が回避された一方、米国ではファースト・リパブリックが一時36%超下落したことで地銀株を中心に金融不安が強まった。
しかし、大手行による支援が発表されファースト・リパブリックが約10%高と反発し、支援を発表したJPモルガン・チェースなども軒並み1%超上昇した。
引け後の動きでは予想を上回る決算や通期見通し引き上げが好感されたフェデックスが時間外で11%超の大幅高となった。