(21日終値)
ドル・円相場:1ドル=132.51円(前営業日比△1.19円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=142.68円(△1.86円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0768ドル(△0.0047ドル)
ダウ工業株30種平均:32560.60ドル(△316.02ドル)
ナスダック総合株価指数:11860.11(△184.57)
10年物米国債利回り:3.60%(△0.12%)
WTI原油先物4月限:1バレル=69.33ドル(△1.69ドル)
金先物4月限:1トロイオンス=1941.1ドル(▲41.7ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
2月米中古住宅販売件数
前月比 14.5% ▲0.7%
年率換算件数 458万件 400万件
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は3日ぶりに反発。経営不安に陥っているスイス金融大手クレディ・スイスについて、週末に同業のUBSが買収することで合意したほか、米連邦準備理事会(FRB)など日米欧の6中銀が米ドル資金供給の拡充で協調を決定。当局による一連の迅速な措置を受けて、欧州金融機関の経営を巡る過度な懸念が和らいだ。欧州株相場が大幅に続伸すると、リスク・オフの動きが巻き戻される格好となり円売り・ドル買いが進んだ。
イエレン米財務長官はシリコンバレー銀行(SVB)など経営破綻した中堅銀行2行の預金を全額保護したことに関して、「他の銀行でも預金の取り付け騒ぎが発生すれば、同様の措置を取る」と明言。金融システム不安の拡大を防ぐために断固とした対応を取る姿勢を示した。米国株相場が堅調に推移すると円売り・ドル買いがさらに進み、3時30分過ぎには132.63円と日通し高値を更新した。
・ユーロドルは4日続伸。欧州金融機関の経営を巡る過度な懸念が和らぐ中、株価が上昇すると投資家のリスク回避姿勢が後退しユーロ買い・ドル売りが優勢となった。
イエレン米財務長官の発言で米金融システム不安への警戒が後退し、米国株が上昇したことも相場の支援材料となった。22時30分過ぎには一時1.0788ドルと2月14日以来の高値を付けた。その後も1.07ドル台後半での値動きが続いた。
・ユーロ円は続伸。欧州を代表する株価指数のひとつユーロ・ストックス50指数が1.5%超上げたほか、ダウ平均が340ドル超上昇すると、投資家のリスク回避姿勢が後退し円売り・ユーロ買いが優勢となった。一時142.79円と日通し高値を更新した。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は続伸。イエレン米財務長官が「今後、金融不安が広がった場合に預金の全額保護という異例の措置を再び行う可能性がある」と発言したことで、金融システム不安が後退し株買いが広がった。JPモルガン・チェースやゴールドマン・サックスなど金融株の上昇が目立ったほか、原油高を背景にシェブロンなどエネルギー株が買われた。
なお、地銀株も買われ、足もとで急落していたファースト・リパブリック・バンクは60%近く急騰する場面があった。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も続伸した。
・米国債券相場で長期ゾーンは続落。イエレン米財務長官が金融システム不安の拡大を防ぐために断固とした対応を取る姿勢を示すと、安全資産とされる米国債に売りが出た。米国株相場の上昇も相場の重しとなった。
・原油先物相場は続伸。金融システム不安の緩和が景気の先行きに関する不安感を緩めた。景気改善によるエネルギー需要の回復が意識され、原油相場は買い優勢で推移した。
・金先物相場は3日ぶりに大幅反落。欧米金融機関に関する不安感がいったん後退。安全資産として買われ約1年ぶりの高値圏で推移していた金の利食い売りが強まった。明日に米連邦公開市場委員会(FOMC)結果公表のイベントを控えていることも、高値圏でのポジション整理を誘った。