特定の銘柄の値動きを1カ月間追いかけてみる「あの銘柄を買ってみた!」
今回は日経レバを取り上げます。正式名称はNEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信、コードは1570となります。
日経レバに関しては、2023年7月にも「買ってみた!」で取り上げていますので、商品説明の詳細に関してはこちらをご確認ください。
日米交渉合意で日経平均株価が4桁の上昇
2025年7月23日の日本株市場では、日経平均株価が前日比1396円高の4万1171円と4桁の上昇となりました。
日本と米国の関税交渉が合意に至ったことが買い材料となっており、節目の4万円を上回って始まると、そこからさらに上げ幅を広げて、次の節目の4万1000円も上回りました。トヨタ(7203)、ホンダ(7267)、マツダ(7261)など、これまで関税リスクが警戒されて嫌われていた自動車株の多くに買いが入りました。
日経平均は上に値幅が出る中で、この時点での年初来高値を更新しています。この日はTOPIXも年初来高値を更新しています。過去の高値近辺では戻り売りも出やすくなりますので、そういった売りをこなして高値を更新したというのは、かなり強い動きといえます。
7月23日の日経レバの上昇率は7.5%
日経レバの7月23日の終値は2万9230円、上昇率は7.5%でした。
この日の日経平均の上昇率は3.5%で、日経レバの上昇率は日経平均の2倍以上となっています。日経レバの売買代金は全市場で2位と商いも活況となりました。
なお、日経レバと逆の動きをするダブルインバース(1357)は下落率が7.5%で、日経レバと真逆のパフォーマンスとなっています。
日経平均は上場来高値に接近
今回は、このタイミングで日経レバを買ったと仮定して、その後の値動きを見ていきます。日経レバの7月23日の終値は2万9230円でした。売買単位は1口となりますので、そのまま最低購入代金(手数料は除く)となります。手数料や税金等の影響は考慮せず、1カ月後の終値と見比べます。8月23日は土曜日となりますので、8月25日(月)の終値と見比べることとします。ダブルインバースの終値は9380円でした。振り返りではダブルインバースのパフォーマンスについても検証します。
なお、ダブルインバースは2024年12月に100:1の受益権併合を行っていますので、前回の「買ってみた!」で値動きを見た2023年7月~8月とは価格に大きな差があります。
指数にしても個別の株価にしても、値動きが大きくなれば「まだ上がる」「すぐに下がる」「上げ下げを繰り返す」など、様々な見方が出てきます。そういった中で「この先は上がり(下がり)そう、なぜなら・・・」と予想と検証を繰り返していけば、投資力が磨かれます。予想に強い確信があれば、日経レバやダブルインバースのようなレバレッジをかけた商品を活用することで、より高いリターンを追求するといった戦略を採ることも可能となります。ハイリスク・ハイリターンにはなりますし、そういったトレードを推奨するわけではありませんが、投資に関する選択肢を多く持っておくことは無駄にはなりません。
7月23日の日経平均の終値は4万1171円で、年初来高値を更新しましたが、史上最高値は2024年7月11日につけた4万2224円となります。ここから2%強上の水準となりますので、高値を更新できるかが注目されます。7月23日は日米交渉に関するニュースに好反応を示していますので、今後も米国絡みの材料に対しては値動きが大きくなるかもしれません。参院選の投開票が終わった直後ですので、政治関連のニュースで大きな動きが出てくる展開も想定されます。
2年前は8月に日経平均が大きく調整しており、「買ってみた!」で値動きを見た期間では、日経レバが大幅安、ダブルインバースが大幅高となりました。そして昨年も7月後半から8月にかけて日経平均が大きく崩れています。2度あることは3度あるのか、それとも今回は違うのか、1カ月後の日経平均および日経レバの値動きをイメージしてみてください。