(22日終値)
ドル・円相場:1ドル=131.44円(前営業日比▲1.07円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=142.67円(▲0.01円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0856ドル(△0.0088ドル)
ダウ工業株30種平均:32030.11ドル(▲530.49ドル)
ナスダック総合株価指数:11669.96(▲190.15)
10年物米国債利回り:3.43%(▲0.17%)
WTI原油先物5月限:1バレル=70.90ドル(△1.23ドル)
金先物4月限:1トロイオンス=1949.6ドル(△8.5ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利
4.75-5.00%に引き上げ 4.50-4.75%
(各市場の動き)
・ドル円は反落。欧米の金融システム不安が後退する中、投資家のリスク志向が改善し円売り・ドル買いが先行した。アジア時間の高値132.78円を上抜けて、21時30分前には133.00円まで値を上げた。
ただ、注目のFOMC結果公表後は軟調な展開となった。FRBは今日まで開いたFOMCで、市場予想通り0.25%の利上げを実施。声明では「インフレ目標達成のため、継続的な利上げが適切になると予想する」とした前回までの表現を削除し、「幾分かの追加引き締めが適切となる可能性がある」との文言を採用した。利上げが近くいったん停止される可能性があることが示唆されたことで、米金利の低下とともにドル売りが進んだ。さらに、パウエルFRB議長が会見で「利上げ休止を検討した」と明らかにするとドル売りが加速し、4時前に131.03円まで値を下げた。
パウエル議長が「当局者らは今年の利下げを見込んでいない」「必要なら想定以上の利上げを実施する」と発言すると、131.68円付近まで下げ幅を縮める場面もあったが、戻りは鈍かった。イエレン米財務長官が「預金保険の適用範囲について、大幅な拡大は検討していない」と述べたことで、ダウ平均が一時540ドル超下落。リスク回避の円買い・ドル売りが優勢となり、5時過ぎに131.01円と日通し安値を更新した。
・ユーロドルは5日続伸。ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁などECB高官の発言を受けて、欧利上げ長期化観測が高まるとユーロ買いが進行。FOMCで「利上げ休止」が検討されたことが伝わると、全般ドル売りが活発化し一時1.0912ドルと2月3日以来の高値を付けた。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時102.07と2月3日以来の低水準を付けた。
ただ、パウエル議長が「年内の利下げを基本シナリオとしていない」と述べ、量的引き締め(QT)についても「変更すべき兆候はない」と指摘するとドル買い戻しが進み、1.0853ドル付近まで伸び悩んだ。
・ユーロ円は3日ぶりに小反落。21時過ぎに一時本日高値となる143.63円まで値を上げたものの、ドル円が失速するとユーロ円にも売りが出た。米国株相場が下落するとリスク・オフの円買いも入り、一時142.31円と本日安値を付けた。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日ぶりに反落。パウエルFRB議長がFOMC後の会見で「利上げ休止を検討した」と明らかにすると、買いが優勢となり一時200ドル超上げたものの、「当局者らは今年の利下げを見込んでいない」「必要なら想定以上の利上げを実施する」と発言すると失速した。イエレン米財務長官が「預金保険の適用範囲について、大幅な拡大は検討していない」と述べると、売りが加速し一時540ドル超下げた。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も3日ぶりに反落した。
・米国債券相場で長期ゾーンは3日ぶりに反発。FOMCで「FRBの利上げはあと1回」と示唆されたことから、債券買いが強まった。市場では「基本的にはハト派的な声明で、引き締めサイクルの終了にかなり近づいている」との声が聞かれた。米国株相場の下落も相場の支援材料となった。金融政策の影響を受けやすい2年債の利回りは一時25bp低下した。
・原油先物相場は3日続伸。米週間原油在庫は積み増しが継続したものの、その他石油製品や、原油受け渡し地点の在庫取り崩しの継続が確認され、原油相場を下支えした。FOMC後のドル安も、ドル建て原油価格の押し上げ要因となった。
・金先物相場は反発。引け後にFOMCの結果発表を控えるなか、前日の大幅反落に対する調整の買い戻しが進んだ。FOMC結果公表後にドルが軟化するとドル建て金価格の割安感につながりさらに買われ、時間外取引で一段高となった。