(24日終値)
ドル・円相場:1ドル=130.73円(前営業日比▲0.12円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=140.66円(▲1.07円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0760ドル(▲0.0071ドル)
ダウ工業株30種平均:32237.53ドル(△132.28ドル)
ナスダック総合株価指数:11823.96(△36.56)
10年物米国債利回り:3.38%(▲0.04%)
WTI原油先物5月限:1バレル=69.26ドル(▲0.70ドル)
金先物4月限:1トロイオンス=1983.8ドル(▲12.1ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は小幅ながら3日続落。欧州市場ではドイツ銀行の株価急落などで金融不安が再び高まり、リスク・オフの円買い・ドル売りが優勢となった。19時過ぎには一時129.64円と2月3日以来の安値を付けた。
ただ、NY市場に入ると買い戻しが優勢となった。一時3.2799%前後と昨年9月13日以来約半年ぶりの低水準を記録した米10年債利回りが3.39%台まで戻したことが買い戻しを誘ったほか、3月米製造業・サービス部門PMI速報値が予想を上回ったことが相場の支援材料となった。2時前には130.90円付近まで買われ、アジア時間に付けた日通し高値130.94円に迫った。下落して始まった米国株が持ち直したことで、投資家のリスク回避姿勢が和らいだことも円売り・ドル買いを促した。
なお、ブラード米セントルイス連銀総裁はこの日、「経済が好調を維持し、金融セクターのストレスは緩和される見通しであることから、インフレ抑制に向けて予想以上の高金利が必要になる可能性が高い」「年末の政策金利の見通しを5.50-5.75%にした」などと発言。今年の米連邦公開市場委員会(FOMC)では投票権がないものの、21-22日のFOMC後にFRB高官が公の場で話したのは初めてとあって、ドル買いを誘った面もあった。
また、イエレン米財務長官は金融安定監視評議会(FSOC)の緊急会合を開催するため米金融監督当局の責任者らを招集。市場では「この会合は非公開だったが、株の買い戻しにつながったようだ」との声が聞かれた。
・ユーロドルは続落。クレディ・スイスの救済買収後も世界的な金融システムへの不安が拭えず、銀行株中心に欧州株が下落すると、投資家のリスク回避姿勢が強まり、ユーロ売り・ドル買いが進んだ。20時過ぎには一時1.0713ドルと日通し安値を更新した。ただ、NY市場に限れば1.07ドル台半ばでのもみ合いに終始した。
・ユーロ円は3日続落。欧州銀行の経営不安で欧州株が下落するとリスク回避の円買い・ユーロ売りが優勢となり、19時過ぎに一時139.07円と日通し安値を更新したものの、NY市場では140.85円付近まで買い戻された。ドル円につれた動きとなった。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は続伸。金融株中心に欧州株相場が下落すると米市場でもゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースといった金融株中心に売りが先行した。米景気が悪化するとの警戒も根強く、景気敏感株や消費関連株にも売りが波及し、一時300ドル超下げた。
ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢となり上げに転じた。イエレン米財務長官がFSOCの緊急会合を招集したことや、ブラード米セントルイス連銀総裁が「80%の確率で金融ストレスは緩和されると予想」と発言したことが買い戻しを誘った。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も続伸した。
・米国債券相場で長期ゾーンは3日続伸。世界的な金融システムへの不安が根強い中、欧州株相場が下落すると安全資産とされる米国債に買いが先行した。利回りは一時3.2799%前後と昨年9月13日以来約半年ぶりの低水準を付けた。ただ、安く始まった米国株相場が持ち直すと売りが優勢に。ブラード米セントルイス連銀総裁が金融ストレスの抑制に前向きな見方を示したことも相場の重しとなり、上げ幅を縮めた。
・原油先物相場は続落。欧州の銀行についての不安要因に関するニュースが伝わるなど、金融システムに対する根強い不安を嫌気した株安が先行。景気の先行きが不透明な中、エネルギー需要への期待感は持ちにくく、原油の上値は重かった。
・金先物相場は3日ぶりに反落。昨日、大幅に続伸した後を受けた週末の取引では、調整の売りが優勢。2000ドル割れの水準まで下値を探った。ダウ平均が一時300ドル超える下落となった後にプラス圏へ浮上するなど、売り先行となった米株が持ち直したことも、安全資産とされる金の売りを誘った。