24日のNY株式相場は続伸。ドイチェバンク株の大幅安を受けた金融システム不安で軟調にスタートしたが、ドイチェバンク株が下落幅を縮小したことや、米地銀株が軒並み上昇したことで買い直された。
ダウ平均は朝方に300ドル安まで下落したが、終盤に151ドル高まで上昇し、132.28ドル高(+0.41%)で終了。
S&P500とナスダック総合も朝方に約1%下落したが、それぞれ0.56%高、0.31%高と一日の高値圏で終了。主要3指数がそろって2日続伸した。
週間ではダウ平均が1.18%高と3週ぶりに反発し、S&P500が1.39%高、ナスダック総合が1.66%高とともに2週続伸した。
S&P500の11セクターは9セクターが上昇し、2セクターが下落。公益が3.12%高、不動産が2.57%高となったほか、生活必需品、ヘルスケアが1%超上昇。
一方、一般消費財が0.35%安、金融も0.06%安と小幅に下落し、ITが0.25%高、コミュニケーションが0.27%高と小幅な上昇にとどまった。
ドイチェバンクのクレジット・デフォルト・スワップが突如上昇したことでクレディ・スイスに続いて欧州金融機関の破綻リスクが意識された。
ドイチェバンクの米国預託証券(ADR)は一時8%超下落したが、ラガルド欧州中央銀行(ECB)が必要なら流動性を供給すると発言したことで3.11%安と下落幅を縮小して終了した。
米国ではイエレン米財務長官が金融安定監視評議会(FSOC)の緊急会合を非公開で開催したことも安心感につながったもよう。
金融政策を巡っては、ブラード米セントルイス連銀総裁が年末の政策金利を5.50-5.75%と予想したものの、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を受けた早期の利上げ打ち止め見通しが支配的で、影響は限定的だった。