27日のNY株式相場は高安まちまち。金融システム不安が和らいだことで銀行株やエネルギーなどの景気敏感株が上昇した一方、米10年債利回りの上昇が嫌気され、足もとで堅調だったコミュニケーションなどのハイテク株が下落した。
ダウ平均は上昇してスタートすると、終盤に326ドル高まで上昇し、194.55ドル高(+0.60%)の32432.08ドルで終了。
S&P500はわずかに下落する場面もあったが、0.16%高の3977.53ポイントで終了した。
一方、ハイテク株主体のナスダック総合は朝方に0.67%高まで上昇したが、0.47%安で終了。
ダウ平均とS&P500が3日続伸となり、ナスダック総合は3日ぶりの反落となった。
S&P500の11セクターはエネルギー、金融、資本財、素材など8セクターが上昇し、コミュニケーション、IT、不動産の3セクターが下落した。
米10年債利回りは先週末の3.37%台から3.54%台に上昇。
投資家の不安心理を示すVIX指数は20.74ポイントと先週末比1.00ポイント低下した。
金融株に支援材料が相次いだ。小規模銀行からJPモルガン・チェースなどの大手行への預金シフトの動きがここ数日鈍ってきたとCNBCが報じ、金融当局が緊急融資の増枠を検討しているとブルムバーグが報じたほか、中堅地銀のファースト・シチズンズ・バンクが破綻したシリコンバレーバンクを買い取ることで合意したことも安心感につながった。
先週46%超下落し、年初来で約90%下落したファースト・リパブリック・バンクが11.81%高と4日ぶりに急反発。
コメリカとキーコープも5%超上昇し、大手行ではバンク・オブ・アメリカが約5%上昇した。