(29日終値)
ドル・円相場:1ドル=132.86円(前営業日比△1.97円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=144.07円(△2.13円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0844ドル(▲0.0001ドル)
ダウ工業株30種平均:32717.60ドル(△323.35ドル)
ナスダック総合株価指数:11926.24(△210.16)
10年物米国債利回り:3.57%(横ばい)
WTI原油先物5月限:1バレル=72.97ドル(▲0.23ドル)
金先物4月限:1トロイオンス=1966.9ドル(▲6.6ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
MBA住宅ローン申請指数(前週比) 2.9% 3.0%
2月米住宅販売保留指数(仮契約住宅販売指数)
前月比 0.8% 8.1%
前年比 ▲21.1% ▲22.4%
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は大幅に反発。欧米の金融システム不安や米景気減速に対する警戒感が和らぎ、世界的に株価が上昇。投資家のリスク志向が改善し円売り・ドル買いが優勢になった。レジスタンスとして意識されていた一目均衡表雲の上限132.70円を上抜けて一時132.89円まで上値を伸ばした。市場では「金融システム不安が一段と和らいだことで、米連邦準備理事会(FRB)による利上げ停止や利下げ転換の時期が遠のくとの見方が高まった」との声が聞かれた。
なお、パウエルFRB議長はこの日、米共和党議員との非公式会合で「年内あと1回の追加利上げを想定している」との考えを示したと伝わった。
・ユーロドルはほぼ横ばい。欧州中央銀行(ECB)の利上げ継続を意識したユーロ買い・ドル売りが先行し、20時30分過ぎに一時1.0871ドルと日通し高値を付けたものの、買い一巡後は徐々に上値が重くなった。FRBが利下げに転換するとの期待が後退したことでユーロ売り・ドル買いが進み、2時前に1.0824ドル付近まで下押しした。
・ユーロ円は大幅反発。欧州を代表する株価指数のひとつユーロ・ストックス50指数が1.5%超上昇し、ダウ平均が330ドル超上げるとリスク・オンの円売り・ユーロ買いが優勢となった。取引終了間際に一時144.10円と日通し高値を更新した。
ユーロ円以外のクロス円も堅調だった。ポンド円は一時163.68円、豪ドル円は88.84円、NZドル円は82.68円、カナダドル円は98.01円、スイスフラン円は144.69円、南アフリカランド円は7.34円まで値を上げた。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は反発。米欧の金融システムに対する不安が一段と和らぎ、消費関連株や金融株に買いが集まった。米長期金利の上昇が一服したことで、高PER(株価収益率)のハイテク株にも買いが入った。新製品の発売計画を明らかにした半導体のインテルが7%を超す上昇となったほか、アメリカン・エキスプレスやトラベラーズが2%超上昇した。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は3日ぶりに反発した。
・米国債券相場で長期ゾーンは横ばい。米欧の金融システムに対する不安が一段と和らぐ中、相対的に安全資産とされる米国債には売りが出たものの、月末・四半期末を控えて機関投資家による保有債券の残存年限を長期化するための買いが入ると持ち直した。ただ、7年債入札が「低調」だったこともあり、戻りも鈍かった。
・原油先物相場は3日ぶりに反落。この日公表された米エネルギー省(EIA)の週間在庫統計では、原油在庫が予想に反して大幅な取り崩しとなった。一時は74.37ドルまで上昇する場面もあったが、その後は利益確定目的の売りに押されて失速し、取引時間終盤には下げに転じた。
・金先物相場は反落。金融システム不安が和らぎ、欧米株式相場が全般堅調推移となるなか、安全資産とされる金需要が弱まった。