11日のNY株式相場は高安まちまち。翌日に米3月消費者物価指数(CPI)の発表を控え様子見姿勢が強まる中、景気敏感株が上昇した一方、ITなどのハイテク株が下落した。
ダウ平均はおおむねプラス圏で推移し、98.27ドル高(+0.29%)と4営業日続伸した一方、ハイテク株主体のナスダック総合は0.43%安と2日続落。S&P500は0.17ポイント安(-0.004%)とほぼ変わらずで終了した。
ダウ平均採用銘柄は、キャタピラーが2.35%高となったほか、スリーエム(3M)、ナイキ、ユナイテッドヘルスが1%超上昇した一方、マイクロソフトが2.27%安となり、シスコ・システムズ、セールスフォースが1%超下落。アップルも0.76%下落した。
S&P500の11セクターはエネルギー、金融、素材、資本財など9セクターが上昇し、IT、コミュニケーションの2セクターが下落した。
先週末の米3月雇用統計がおおむね強い結果となったことで、過度な景気悪化懸念が後退し、景気敏感株を買い直す動きが続いた。
一方、米10年債利回りが4営業日連続で上昇したことで、3月に大きく上昇したハイテク株には利益確定売りが続いた。
翌日に発表される米3月CPIは前年比+5.2%と2月分の+6.0%から鈍化が予想されているが、変動の大きい食品、エネルギーを除くコアCPIは前年比+5.6%と前月分の+5.5%から伸び率の上昇が予想されている。
5月2-3日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)では0.25%の利上げが見込まれており、FOMC前に発表されるインフレ指標が注目される。