8日のNY株式相場は高安まちまち。週内に発表される米4月消費者物価指数(CPI)などのインフレ指標を控え様子見姿勢が強まった。
ダウ平均は朝方に73ドル高まで上昇後、165ドル安まで下落し、55.69ドル安(-0.17%)と小幅に反落して終了。
S&P500は先週末終値を挟んでもみ合い、0.05%高とほぼ横ばいで終了。
ハイテク株主体のナスダック総合は0.47%安まで下落後、0.18%高と小幅に2営業日続伸して終了した。
大幅減配を発表したパックウエスト・バンコープが3.65%高となるなど地銀株には買い戻しが続いた。
ダウ平均採用銘柄は10日に決算を発表するウォルト・ディズニーが2.44%高となった一方、ウォルグリーン・ブーツ・アライアンスが1.59%安となり、スリーエム(3M)、アムジェンも0.8%超下落した。
S&P500の11セクターは、コミュニケーション、一般消費財、金融など4セクターが上昇し、不動産、資本財、公益、素材など7セクターが下落した。
投資家の不安心理を示すVIX指数は先週4日に一時21ポイント台まで上昇したが、先週末比-0.21ポイントの16.98ポイントで終了した。
先週の米連邦公開市場委員会(FOMC)では市場予想通りに0.25%の利上げが決定され、政策金利の誘導目標は5.00-5.25%に上昇した。
週末に発表された米4月雇用統計では非農業部門雇用者数(NFP)が市場予想の18.0万件を上回る25.3万件と強い結果となった一方、2月と3月のNFPが下方修正された。
6月13-14日に開催されるFOMCでは、約80%の確率で政策金利が据え置かれると予想されているが、20%の確率で11回目となる0.25%の利上げも予想されており、10日の4月CPI、11日の4月生産者物価指数(PPI)、12日の5月ミシガン大1年先期待インフレ率速報値などが注目される。