(10日終値)
ドル・円相場:1ドル=134.34円(前営業日比▲0.89円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=147.56円(▲0.67円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0982ドル(△0.0020ドル)
ダウ工業株30種平均:33531.33ドル(▲30.48ドル)
ナスダック総合株価指数:12306.44(△126.89)
10年物米国債利回り:3.44%(▲0.08%)
WTI原油先物6月限:1バレル=72.56ドル(▲1.15ドル)
金先物6月限:1トロイオンス=2037.1ドル(▲5.8ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
MBA住宅ローン申請指数(前週比) 6.3% ▲1.2%
4月米消費者物価指数(CPI)
前月比 0.4% 0.1%
前年比 4.9% 5.0%
エネルギーと食品を除くコア指数
前月比 0.4% 0.4%
前年比 5.5% 5.6%
4月米財政収支 1762億ドルの黒字 3781億ドルの赤字
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は4営業日ぶりに反落。注目の4月米消費者物価指数(CPI)の発表を前に思惑的なドル買いが先行し一時135.41円付近まで値を上げたものの、アジア時間に付けた日通し高値135.47円がレジスタンスとして意識されると失速した。
21時30分発表の4月米CPIが前年比で4.9%上昇と予想の5.0%上昇を若干下回り、2年ぶりの低水準を記録したことが伝わると、米長期金利の低下とともに円買い・ドル売りが活発化。一時は210ドル超上昇したダウ平均が失速し、320ドル超下落したことも相場の重しとなり、2時30分過ぎに134.11円と日通し安値を更新した。
・ユーロドルは3日ぶりに反発。米インフレ指標発表前に全般ドル買いが進んだ流れに沿って一時1.0942ドルと日通し安値を付けたものの、米CPIの結果が伝わると米金利の低下とともにドル売りが優勢となった。「欧州中央銀行(ECB)の一部当局者はインフレを十分に抑制するため、9月の利上げが必要な可能性を受け入れ始めつつある」との観測報道を受けて、ECBの利上げ継続観測が高まるとユーロ買いも進んだ。23時30分前には一時1.1007ドルと日通し高値を更新した。
ただ、1.1ドル台では利食い売りや戻り売りなどが出たため、滞空時間は短かった。ダウ平均が下落したタイミングでリスク・オフのドル買いが入ると、一時1.0962ドル付近まで下押しする場面があった。
・ユーロ円は続落。欧州株相場の下落やダウ平均の失速を背景に投資家がリスク回避姿勢を強めると円買い・ユーロ売りが優勢となった。2時30分過ぎには一時147.04円と日通し安値を更新した。
ユーロ円以外のクロス円も軟調だった。ポンド円は一時169.11円、豪ドル円は90.51円、NZドル円は85.07円、カナダドル円は100.02円、スイスフラン円は150.61円、南アフリカランド円は7.09円まで値を下げた。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日続落。4月米CPIが前年比で予想を下回ったことが好感されて買いが先行。指数は一時210ドル超上昇した。ただ、米債務上限問題を巡る不透明感は根強く、買い一巡後は上値が重くなった。NY午後には一時320ドル超下げる場面があった。
一方、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は反発した。
・米国債券相場で長期ゾーンは5日ぶりに反発。4月米CPIが前年比で予想を下回ったことが分かると、債券買いが優勢となった。10年債入札が「好調」と受け止められたことも相場の支援材料。
・原油先物相場は4日ぶりに反落。中国の需要減速懸念が前日に続いて相場の重しとなったほか、米エネルギー省(EIA)の週間在庫統計で原油在庫が予想に反して大幅な積み増しとなったことも売りを促した。
・金先物相場は3日ぶりに反落。4月米CPIが米利上げ停止を後押しする結果だったと受け止められると、金利を生まない金の買いにつながった。もっとも、その後は利益確定目的の売りに押される展開となり、相場もマイナス圏に転じた。