NYダウ408ドル高と大幅反発 債務上限問題への警戒感が後退

17日のNY株式相場は反発。米債上限を巡る与野党合意への期待が高まり米国がデフォルト懸念に陥ることへの警戒感が和らいだことや、小売り大手のターゲットの決算が予想を上回り景気悪化懸念が後退した。

地銀のウエスタン・アライアンスの預金が増加したことで地銀を巡る経営不安が和らいだこともセンチメントの改善につながった。


前日に336ドル下落したダウ平均は上昇してスタートすると、460ドル高まで上値を伸ばし、408.63ドル高(+1.24%)で終了。

S&P500とナスダック総合もそれぞれ1.19%高、1.28%高で終了し、主要3指数がそろって大幅反発した。


S&P500の11セクターは、公益、生活必需品のディフェンシブ・セクターが小幅に下落した一方、金融、エネルギー、一般消費財が2%超上昇し、資本財、不動産、IT、コミュニケーションも1%超上昇した。


投資家の不安心理を示すVIX指数は16.87ポイントと前日比1.12ポイント低下した。


バイデン米大統領と共和党マッカーシー下院議長の双方から米債上限を巡る協議の合意について前向きな発言があったことでデフォルト懸念が後退した。


ターゲットの2-4月期決算は売上高が微増にとどまったものの、調整後の一株当たり利益が予想を大きく上回ったことで株価は2.58%上昇した。

弱い決算発表を受けて前日に2.15%下落したホーム・デポも3.56%高と大幅反発した。


ウエスタン・アライアンスは4月以降に預金が20億ドル以上増加したことが好感され10.19%高と急伸した。



国際金融情報部 アナリスト

羽土 美幸

富山県出身。国内証券で株式等の営業、仏系証券でポートフォリオ分析、転換社債、エクイティ・デリバティブの分析・開発・営業などを担当。 2014年からDZHフィナンシャルリサーチにおいて米国株式、金融市場レポート編集、海外ETF業務を担当。

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