NYダウ332ドル高と続伸 GDP悪化を受けて大幅利上げ懸念が後退

28日のNY株式相場は大幅続伸。4-6月期GDPが予想に反して2四半期連続でマイナスとなり、テクニカル・リセッションとなったものの、米連邦準備理事会(FRB)による積極的な利上げが終了することへの期待が株価の支援となった。

CMEグループのフェド・ウォッチが示す9月米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.75%以上の利上げ確率は前日の40%から26%に低下。0.50%の利上げ確率は74%に上昇した。


ダウ平均は朝方に214ドル安まで下落する場面もあったが、終盤に411ドル高まで上昇し、332.04ドル高(+1.03%)で終了。S&P500とナスダック総合もそれぞれ1.21%高、1.08%高とほぼ一日の高値圏で終了。主要3指数はそろって2日続伸し、週初からの上昇率は、ダウ平均が1.98%高、S&P500が2.80%高、ナスダック総合が2.78%高となった。


総じて良好な企業決算も追い風。4-6月期の売上高と利益が予想を下回ったメタ・プラットフォームズが5.22%安となった一方、好決算を発表したエッツイが9.86%高、フォードが6.14%高、ハネウェルが3.69%高となった。

第2四半期決算はこれまでにS&P500の約49%が発表を終え、そのうち71%以上で利益が市場予想を上回った。


引け後の動きでは決算が予想を上回ったアマゾン・ドット・コムが時間外で13%高と急伸し、アップルもiPhone販売の好調を受けて3%超上昇。

一方、売上高、利益が予想を下回ったインテルが8%超下落し、ロクは25%超の急落となった。


国際金融情報部 アナリスト

羽土 美幸

富山県出身。国内証券で株式等の営業、仏系証券でポートフォリオ分析、転換社債、エクイティ・デリバティブの分析・開発・営業などを担当。 2014年からDZHフィナンシャルリサーチにおいて米国株式、金融市場レポート編集、海外ETF業務を担当。

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