香港大引け:続伸で2週間ぶり高値、資金流出懸念が後退

4日の香港株式市場で、ハンセン指数は続伸。終値は前日比0.57%高の19415.68ポイントだった。中国企業指数は0.34%高の6613.40ポイント。メインボードの売買代金は概算で760億4000万HKドル。


ハンセン指数はプラス圏での推移が目立った。中国人民銀行(中央銀行)がきょう朝方に発表した人民元相場の基準値は1米ドル=7.2046元で、前日の基準値(1米ドル=7.2157元)に比べ、0.154%(0.0111元)の元高/ドル安水準となったことを受け、中国からの資金流出に対する警戒感が和らいだ。また、中国政府による景気対策への期待感も引き続き相場の支えとなった。一方、4日は米国が独立記念日で休場となるほか、5日には米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録公表、7日には米雇用統計の発表が控えており、結果を見極めようと様子見ムードも広がったが、終値は20日以来、2週間ぶり高値を連日で更新した。


ハンセン指数構成銘柄では、翰森製薬(03692)が6%超上昇したほか、東方海外(00316)や京東健康(06618)、中国生物製薬(01177)、薬明生物技術(02269)は3%超上昇した。JDドットコム(09618)も買われた。半面、中国工商銀行(01398)や中国銀行(03988)、康師傅控股(00322)、海爾智家(06690)などが売られた。


この他では、前引け後に23年6月中間決算で75-106%増益となる見通しを発表したジョルダーノ(00709)が9%超上昇。中遠海運控股(01919)は23年6月中間決算で大幅減益となる見通しを発表したが、4-6月期業績は前四半期比で改善したことからポジティブサプライズと受け止められ、4%超上昇した。半面、小鵬汽車(09868)、蔚来集団(09866)、理想汽車(02015)がそろって利益確定の売りに押された。センスタイム(00020)は9%近く下げた。

中国株情報部 アナリスト

竹内 なつ子

大学卒業後、日本の証券会社に勤務。中国・北京での語学留学を経て、日系証券会社の上海駐在員事務所や台湾の会計士事務所で翻訳業務に従事。2級FP技能士。

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