正式リリース目前のモンスターハンター Now 「カプコン」の株価の行方は?

歩きたいけど歩けない

世界中で大ヒットしたスマホゲーム「ポケモンGO」ですが、日本でのリリースは2016年7月でした。もう7年も経っているのですね。リリースから数か月はかなりの距離を歩いた記憶があります。


その後、プレイを止めてしまい、体重は順調に増加しました。やはり、動機づけがないと毎日のウォーキングは続かないものです。その後も「ドラゴンクエストウォーク」などでウォーキングを行ったものの、飽きがきてしまいなかなか長続きしませんでした。


今年に入り、経済再開の動きも加速していますので、そろそろウォーキングする機会を提供してくれるスマホゲームが出てくれないかと期待していたところ、4月にうれしいニュースが飛び込んできました。それは、カプコン(9697)とナイアンティックが組んでウォーキングゲームをリリースするというものです。

ナイアンティックは株式会社ポケモンと共同で「ポケモンGO」を開発した会社です。期待は一気に膨らみました。



モンハン×ウィーキング

カプコンは4月18日14時、「モンスターハンター」シリーズのスマートフォン向け最新モバイルゲーム「モンスターハンター Now」を、2023年9月にグローバルで提供開始すると発表しました。

同作は最先端の位置情報技術とAR技術を強みに持つナイアンティックが開発・配信を担う「モンスターハンター」シリーズの新モバイルゲームだとしています。


このゲームのテーマは「誰でも参加できるマルチアクションゲーム」であり、基本的なゲームプレイは、現実世界を探索する(これが歩く部分だと思われます)→モンスターを狩る→装備を作って強くなる→マルチプレーヤーアクション(みんなで狩り)となっています。


正式リリースは2023年9月14日ですが、8月22日時点で事前登録が200万人を超えており、注目の高さがうかがえます。



カプコンの株価は?

カプコンの株価は、「モンスターハンター Now」を発表した4月18日に大幅高となり、その後も上昇が続きました。そして、7月27日に6578円まで上昇、上場来高値を更新しています。

ただ、27日の上昇は「モンスターハンター Now」への期待ではなく、24.3期1Q(4-6月)の決算が良かったことが要因です。24.3期1Qの連結営業利益は240.5億円(前年同期比99.4%増)と大幅増となりました。これは、主力シリーズの大型タイトル(「ストリートファイター6」)の投入などにより、デジタルコンテンツ事業の販売本数が1350万本と前年同期1170万本を上回ったことなどが要因です。


【カプコンの日足チャート(2023年4月18日から8月22日まで)】



今後について

「モンスターハンター Now」がウォーキングゲームとしてしっかりとした地位を築けるかが注目されます。

懸念としては、アクションゲームなので、ボールを投げる「ポケモンGO」やコマンドバトルの「ドラゴンクエストウォーク」よりも普段ゲームをしない人にはハードルが高いということがあります。

配信開始時には、「ポケモンGO」や「ドラゴンクエストウォーク」と比べられることで、ネガティブな話題も出てくることでしょう。ただ、良いゲームであれば徐々に評価は高まるものです。そこは「モンスターハンター」シリーズで培ってきた経験を生かしてほしいと思います。


最後に、「モンスターハンター Now」が大ヒットとなれば、業績への寄与も期待できます。ただ、正式リリースは2023年9月14日ですので、2Q(7-9月)への利益貢献は限定的になりそうです。フルで貢献となる3Q(10-12月)業績が注目されます。

「モンスターハンター Now」により、「体重は大幅減、株価は大幅高」となることを期待したいと思います。



日本株情報部長

河賀 宏明

証券会社、事業会社におけるIR担当・経営情報担当、FPや証券アナリスト講師などを経て2016年に入社。 金融全般に精通。証券アナリスト資格保有。 「トレーダーズ・ウェブ」向けなどに、個別株を中心としたニュース配信を担当。 メディア掲載&出演歴 株主手帳、日経CNBC「朝エクスプレス」、日経マネー

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