5日のNY株式相場は高安まちまち。注目された米7月雇用統計では、非農業部門雇用者数(NFP)が市場予想を大きく上回るなど、総じて強い結果となった。
利上げペースの減速期待が後退したことで朝方は売りが優勢となったが、売り一巡後は利上げ継続期待が高まった金融株や、原油高を好感したエネルギー株が上昇し、下落幅を縮小した。
ダウ平均は朝方に237ドル安まで下落後、76.65ドル高(+0.23%)と小幅に反発して終了。
S&P500も1.07%安まで下落したが、0.16%安と下落幅を大きく縮小して終了し、ハイテク株主体のナスダック総合は1.53%安まで下落後、0.50%安で終了した。
ただ、週間では、ダウ平均が41.66ドル安(-0.13%)と3週ぶりに小幅反落となったものの、S&P500が0.36%高、ナスダック総合が2.15%高とともに3週続伸となった。
S&P500の11セクターは、エネルギー(+2.04%)、金融(+0.79%)、素材(+0.36%)など5セクターが上昇し、一般消費財(-1.66%)、コミュニケーション(-0.88%)、公益(-0.30%)、IT(-0.24%)など6セクターが下落した。
ダウ平均採用銘柄は、JPモルガン・チェースが3.03%高となり、シェブロン、ベライゾン、ビザも1%超上昇。一方、ウォルト・ディズニーが1.38%安となり、ボーイング、シスコ・システムズ、インテル、セールスフォース、ナイキなどが0.5%超下落した。
米7月雇用統計は、非農業部門雇用者数が52.8万人増と市場予想の25.8万人増を大きく上回り、失業率は3.5%と前月の3.6%から低下。
平均賃金は前月比+0.5%、前年比+3.6%となり、ともに市場予想を上回る伸びとなった。
強い雇用統計を受けて米10年債利回りは前日の2.67%台から2.82%台に上昇し、ドル円は135.01円と前日比2円以上上昇した。
CMEのフェド・ウォッチが示す9月米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.75%の利上げ確率は前日の34%から70%に上昇した。