11日のNY株式相場は高安まちまち。前日の米7月消費者物価指数(CPI)の鈍化に続いて、寄り前に発表された米7月生産者物価指数(PPI)が予想に反して低下したことで、インフレのピークアウト期待が続き、朝方は主要3指数がそろって堅調に推移した。
しかし、ハイテク株を中心に目先の利益を確保する動きが強まり、終盤にかけて失速した。
ダウ平均は朝方に342ドル高まで上昇後、27.16ドル高(+0.08%)と小幅に2日続伸して終了。ジョンソン・エンド・ジョンソン、アムジェン、セールスフォースが1-2%下落したものの、決算が好感されたウォルト・ディズニー(+4.68%)や原油高を好感したシェブロン(+2.44%)などがダウ平均を支えた。
S&P500も1.13%高まで上昇したが、0.07%安と小幅に反落して終了し、ハイテク株主体のナスダック総合は1.33%高まで上昇後、0.58%安で終了した。
週初からではダウ平均が1.63%高、S&P500が1.50%高、ナスダック総合が0.97%高となり、3指数ともにプラス圏を維持した。
米7月PPIは前月比-0.5%と予想の+0.2%に反して低下した。前年比でも+9.8%と前月の+11.3%や予想の+10.4を下回り、変動の大きい食品・エネルギーを除くコアPPIも前月比+0.2%と予想や前月分の+0.4%を下回った。
前日の米7月CPIに続いてのインフレ減速となったことで、CMEのフェド・ウォッチが示す9月FOMCでの0.75%の利上げ確率が前日の42%から38%に低下し、0.50%の利上げ確率が62%に上昇した。
ただ、デイリー米サンフランシスコ連銀総裁など金融当局者からのインフレを警戒する発言や、低調な米30年債入札を受けて米10年債利回りが上昇。
ハイテク株はテスラが2.62%安、アマゾンが1.44%安となり、アルファベット、マイクロソフト、アップルも0.4-0.7%下落した。