17日のNY株式相場は軟調。小売り大手のターゲットの利益が予想を大きく下回ったことや、ホームセンターのロウズの既存店売上高が予想を下回ったことで消費関連株を中心に売りが優勢となった。
注目された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨はややハト派的とも受け止められたが、世界的景気減速懸念の高まりや、6月下旬からの反発で高値警戒感が強まったことが上値圧迫要因となった。
ダウ平均は下落してスタートするとFOMC議事要旨公表後に9ドル高まで上昇したものの、171.69ドル安(-0.50%)と6営業日ぶりに反落して終了。
前日に200日移動平均線に上値を抑えられたS&P500は終日マイナス圏で推移し、0.72%安と4営業日ぶりに反落した。
ハイテク株主体のナスダック総合は長期金利が上昇したことも重しとなり1.25%安と2日続落した。
前日は好決算を発表したウォルマート、ホーム・デポが上昇し相場をけん引したが、この日はターゲットの決算が予想を大きく下回り2.7%下落したほか、ロウズは利益が予想を上回ったものの、既存店売上高が予想を下回ったことで一時2%近く下落した。
米7月小売売上高は前月比変わらずとなり、前月分の+0.8%や予想の+0.1%を下回った。
FOMC議事要旨では、将来の利上げペースの減速の可能性が示唆されたものの、一部メンバーは積極的な利上げ継続を主張した。
S&P500の11セクターは、原油高を好感したエネルギーが0.81%高と唯一上昇した一方、コミュニケーション、素材、一般消費財が1%超下落し、資本財、ITも0.7%以上下落した。
ダウ平均採用銘柄はIBM、アップル、シェブロンが0.8%超上昇した一方、ボーイング、ウォルグリーンが2%超下落し、3M、ディズニー、ビザなども1%超下落した。
引け後に決算を発表したシスコ・システムズは時間外で4%超上昇。予想を上回る決算や楽観的な見通しが好感された。