3月はダウ平均が11カ月ぶりに反落、ナスダック総合は2カ月続落
2026年3月の米国市場では、ダウ平均が5.38%安と11カ月ぶりに大幅反落し、ナスダック総合は4.75%安と大幅に2カ月続落となりました。年初来では、ダウ平均が3.58%安となり、ナスダック総合は7.11%安となりました。
米国とイスラエルがイランに対して大規模な軍事攻撃を実施したことで上旬から原油相場が急伸し、リスク回避が強まりました。米国・イスラエルの攻撃を受けて、イラン革命防衛隊が原油物流の要衝であるホルムズ海峡を封鎖したと表明したことで、原油相場は一段と上昇しました。
原油高でインフレ懸念が強まる中、6日に発表された米2月雇用統計で、非農業部門雇用者数が増加予想に反して減少し、失業率も悪化したことで景気悪化懸念が強まり、スタグフレーションの可能性が意識されたことも投資家心理の悪化につながりました。
中旬は、イランがホルムズ海峡に機雷を敷設したとの報道や、イランの新最高指導者モジタバ・ハメネイ師がホルムズ海峡封鎖を維持するべきだと発言したことなどで、紛争長期化見通しを受けた原油価格の大幅上昇が嫌気されました。米2月生産者物価指数(PPI)が予想以上に上昇したことや、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を受けて利下げ期待が後退し、米国債利回りが上昇したことも相場の重しとなりました。
下旬はトランプ米大統領が米国によるイランの発電施設への攻撃を延期すると発表したことで、イラン紛争の終結期待が支援となる場面もありましたが、停戦協議に進展がなく、紛争長期化懸念から原油相場が大幅に反発したことで下落基調が続きました。

ダウ平均、ナスダック総合が一時「調整相場」入り
ナスダック総合は26日に最高値から10%超下落し、「調整相場」入りとなり、30日には下落率が13.2%まで拡大しました。
ダウ平均も27日に高値から10.01%安となり「調整相場」入りとなりました。
月末31日は米・イラン双方が戦争終結に前向きであるとの報道が好感されダウ平均、ナスダック総合がともに大幅高。ダウ平均は最高値から下落率を7.66%に縮小して3月の取引を終え、ナスダック総合も最高値から9.88%安と、「調整相場」の水準をわずかに上回って終了しました。
機関投資家が運用のベンチマークとするS&P500も30日に一時高値から9.10%安となり、「調整相場」入りが目前となりましたが、月末は最高値から6.45%安の水準で終了しました。

ダウ平均採用銘柄は3銘柄が上昇し、27銘柄が下落
ダウ平均採用銘柄は、3月月間で3銘柄が上昇し、27銘柄が下落しました。
イラン紛争を受けた原油高を追い風にシェブロンが月間で10.78%高と急伸したほか、ディフェンシブ銘柄のIBMとベライゾンが小幅に上昇した一方、原油高による物価上昇や景気減速懸念を背景にナイキ、ホーム・デポ、プロクター・アンド・ギャンブル、ボーイング、シャーウィン・ウィリアムズが月間で2桁安となりました。このほか、アムジェン、ウォルト・ディズニー、マクドナルド、ユナイテッドヘルス、ハネウェル、コカ・コーラ、マイクロソフト、ビザ、トラベラーズも5-9%下落し、ダウ平均(-5.38%)をアンダーパフォームしました。
年初来では、シェブロンが35.75%高と上昇率トップとなり、キャタピラーの23.67%高、ベライゾンの23.25%高がそれに次いでいます。ハネウェル・インターナショナル、メルク、ウォルマートも10%超の上昇となりました。
一方、セールスフォースが29.53%安、マイクロソフトが23.46%安とソフトウェア株が年初来下落率1、2位に並び、アメリカン・エキスプレス、IBM、ユナイテッドヘルス、ナイキ、ウォルト・ディズニー、ビザも2桁安となりました。






