香港大引け:3日ぶり反落、20000ポイント付近でもみ合う 美団に買い

週明け29日の香港株式市場で、ハンセン指数は3営業日ぶりに反落。終値は前日比0.73%安の20023.22ポイントだった。中国企業指数は0.70%安の6872.26ポイント。メインボードの売買代金は概算で917億8000万HKドル。


ハンセン指数は前週末の米株安の流れを引き継ぎ、心理的節目の20000ポイントを割り込んで寄り付いた。欧米中銀の金融引き締め観測から景気の一段の落ち込みへの懸念が重荷となり、リスクを回避する動きが先行。ただ、売り一巡後はおおむね20000ポイントを挟んでもみ合った。企業の6月中間決算の発表がピークを迎えるなか、業績や見通しを手掛かりとした物色が活発だったほか、米国に上場する中国企業の監査状況の検査を巡って両国間の交渉が合意に達したと伝わり、中国企業の上場廃止が回避されるとの期待も下値を支えた。


ハンセン指数構成銘柄では、米国の景気後退懸念から電動工具世界大手の創科実業(00669)が5%超の下落。PC大手のレノボグループ(00992)、ニット衣料大手の申洲国際集団(02313)、アルミメーカーの中国宏橋(01378)も下げが目立った。半面、6月中間決算の予想上振れを好感して美団(03690)が逆行高を演じたほか、自動車メーカーの吉利汽車(00175)、石油メジャーのCNOOC(00883)が堅調だった。


ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は1.23%安の4249.17ポイントと3営業日ぶりに反落。レノボグループや動画プラットフォームのビリビリ(09626)、スマホ大手の小米集団(01810)、ネット通販大手の京東健康(06618)が下落率上位。半面、美団のほか、データセンター運営の万国数拠(09698)、オンライン旅行会社のトリップ・ドットコム(09961)が上昇した。

中国株情報部 アナリスト

シ セイショウ

中国・上海出身。復旦大学を卒業後、外資系法律事務所で翻訳・通訳を担当。来日後は証券会社や情報ベンダーでの勤務を経て、2016年にDZHフィナンシャルリサーチに入社。

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