29日のNY株式相場は続落。米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締め長期化見通しや米長短金利の上昇が引き続き株式相場の重しとなった。
先週金曜日のジャクソンホール会議でのパウエルFRB議長のタカ派的発言を受けて1008ドル安となったダウ平均は184.41ドル安(-0.57%)と続落。朝方に310ドル安まで下落後、一時41ドル高まで上昇したものの、終盤に再び売りが優勢となった。
S&P500とナスダック総合もそれぞれ0.67%安、1.02%安と2日続落して終了した。
米10年債利回りは先週末の3.03%台から3.11%台に上昇し、米2年債利回りは一時、2007年11月以来となる3.489%まで上昇した。
CMEのフェド・ウォッチが示す9月米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.75%の利上げ確率は先週末の61.0%から72.5%に上昇した。
S&P500の11セクターはエネルギー、公益の2セクターが上昇し、IT、不動産、コミュニケーション、金融など9セクターが下落。
NY原油が4%超の大幅続伸となったことでエネルギーが1.54%上昇した一方、金利上昇が嫌気されITが1.28%下落した。
ダウ平均採用銘柄は、ウォルマートが1%高、シェブロン、ボーイングが0.5%超上昇した一方、セールスフォースが3%安、3Mが2%安となり、メルク、アメリカン・エキスプレス、アップル、マイクロソフトなども1%超下落した。
センチメントは引き続き悪化。投資家の不安心理を示すVIX指数は先週末の25.56ポイントから26.21ポイントに上昇し、7月14日以来の高水準となった。