(14日終値)
ドル・円相場:1ドル=143.08円(前営業日比▲1.50円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=142.70円(▲1.48円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=0.9981ドル(△0.0011ドル)
ダウ工業株30種平均:31135.09ドル(△30.12ドル)
ナスダック総合株価指数:11719.68(△86.11)
10年物米国債利回り:3.40%(▲0.01%)
WTI原油先物10月限:1バレル=88.48ドル(△1.17ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1709.1ドル(▲8.3ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
MBA住宅ローン申請指数(前週比) ▲1.2% ▲0.8%
8月米卸売物価指数(PPI)
前月比 ▲0.1% ▲0.4%・改
前年比 8.7% 9.8%
食品とエネルギーを除くコア指数
前月比 0.4% 0.3%・改
前年比 7.3% 7.7%・改
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は3日ぶりに反落。東京時間に日銀が銀行の為替ディーラーなどに相場水準を尋ねる「レートチェック」を実施したと伝わると、政府・日銀が円安を食い止めるために円買い・ドル売り介入を行うのではないかとの警戒感が強まった。NY市場に入っても、為替介入への警戒感から円を買い戻す動きが継続し、一時142.55円と日通し安値を更新した。市場では「さらに円安が進んだ場合に政府・日銀がどのような対応をとるのか注目が集まっている」との声が聞かれた。
ただ、一目均衡表転換線が位置する142.43円がサポートとして意識されると143.22円付近まで下げ渋った。前日の8月米消費者物価指数(CPI)が上振れたことで、米連邦準備理事会(FRB)の一段の利上げと金融引き締めの長期化観測が高まりドル買いが入りやすい面もあった。
なお、この日発表の8月米卸売物価指数(PPI)は食品とエネルギーを除くコア指数が市場予想を上回ったが、相場の反応は限られた。
・ユーロ円は続落。日銀が「レートチェック」を実施したと伝わったほか、本邦通貨当局者から円安けん制発言が相次ぐと、政府・日銀による為替介入への警戒感が高まり円全面高の展開となった。23時30分過ぎに一時142.30円と本日安値を付けた。
ただ、売り一巡後はドル円の下げ渋りにつれた買いが入り143.07円付近まで下げ幅を縮めた。
・ユーロドルは小反発。NY市場に限れば1ユーロ=1ドルのパリティ(等価)を挟んだ狭いレンジでの取引に終始した。FRBの積極的な金融引き締めが継続するとの観測からドル買いが入った半面、欧州中央銀行(ECB)が大幅利上げを続けるとの思惑からユーロ買いが入ったため相場は方向感が出なかった。
・ポンドドルは24時過ぎに一時1.1590ドルと日通し高値を付けた。ユーロポンドも一時0.8626ポンドまでユーロ安・ポンド高に振れた。欧州時間発表の8月英CPIは予想を下回ったものの、英中銀(BOE)による大幅な利上げ継続を意識したポンド買いが入りやすかった。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は反発。前日に急落した反動で短期的な戻りを期待した買いが入った。ただ、FRBが積極的なペースで利上げを継続するとの観測から、株を売る動きも見られ、指数は一時210ドル超下落する場面があった。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も反発した。
・米国債券相場で長期ゾーンは3日ぶりに小反発。足もとで相場下落が続いたあとだけに短期的な戻りを期待した買いが入った。
・原油先物相場は反発。エネルギーの需給引き締まり観測を背景に買いが先行した。米エネルギー省(EIA)週間石油在庫で原油在庫が244.2万バレルの積み増しと予想以上の増加となったことが嫌気され、一時売りに押されるも底堅い動きとなった。国際エネルギー機関(IEA)の月報では、世界の石油需要が今年の第4四半期に伸びが一時鈍化するものの、中国でコロナ規制が緩和し来年は急回復するとの見通しを示された。
・金先物相場は続落。引き続き前日発表の8月米CPIを背景とした、FRBの積極的な引き締め観測の高まりが金の上値を圧迫し続落した。