「コメダホールディングスの株主優待って本当にお得なの?」そんな疑問をお持ちではありませんか?コメダの株主優待は魅力的ではありますが、内容をしっかり理解しないと、投資先としては不十分かもしれません。
とくに優待の扱いやすさ、株価、業績、配当利回りと合わせた、長期投資による総合的なメリットはどの程度なのかも気になるところです。
この記事では、コメダホールディングスの株主優待の詳細や、過去にあった改悪の真相、さらには隠れ優待の活用方法までわかりやすく解説します。優待のメリット・デメリットを理解し、投資判断に役立ててみてください。
【3543】コメダホールディングスの株主優待の内容
コメダホールディングスの株主優待は、全国のコメダホールディングス系列店(コメダ珈琲・おかげ庵など)で利用できる電子マネーです。
100株以上保有する株主に年2回、1回あたり1,000円分の電子マネーが受け取れます。初回はプリペイドカードKOMECAが配布され、次回以降は優待の受け取ったタイミングで自動的に加算されるのが特徴。わざわざ優待券を保管しなくて良い点は、投資家にとって扱いやすく便利です。
優待の受け取り時期は、以下を参考にしてみてください
・2月末時点の株主:6月1日に1,000円を自動チャージ
・8月末時点の株主:12月1日に1,000円を自動チャージ
さらに、2月末日時点で3年間以上・300株所有している株主には、上記にプラスして1,000円分の電子マネーが付与されます。
株主優待は改悪された?
コメダホールディングスの株主優待は2017年に1,200円分の電子マネーから1,000円に減額された過去がありました。また、このタイミングで、以前は選択可能だった「自社商品の詰め合わせ」が廃止されたため、一部の投資家から「改悪」と指摘されました。
現在は1,000円×年2回の電子マネー付与が継続しており、大幅な変更は行われていません。
コメダホールディングスには隠れ優待がある?
公式の株主優待とは別に「隠れ優待」として、株主総会の議決権行使に対する謝礼があります。議決権投資とは、株主総会において議案の賛否に投票することです。
具体的には、毎年5月ごろに送付される議決権行使書に基づき書類を返送すると、電子マネー500円分が追加チャージされます。 なお、インターネットで議決権を行使すると、書類を郵送する手間もかかりません。
前章で電子マネーの金額が減額されたと説明しましたが、議決権行使すれば今までよりもプラスで電子マネーが受け取れます。
【3543】コメダホールディングスの基本情報
コメダホールディングスは、日本全国で喫茶店「珈琲所 コメダ珈琲店」を展開する企業です。中京圏を地盤とし、フランチャイズ(FC)加盟店を中心に2024年8月時点で国内1,050店舗を運営しています。
和風喫茶「おかげ庵」やコッペパン専門店「コメダ謹製やわらかシロコッペ」なども展開しており、多様なニーズに対応しているのが特徴。2019年には三菱商事と資本業務提携を行い、パスタメニューの導入など、商品ラインナップの充実にも力を入れていました。
コメダ珈琲店は、「くつろぎ」を最優先とした店づくりが特徴で、ログハウス調の温かみのある店舗や、丁寧な接客サービスが評価されています。
■代表的なメニュー
・人気スイーツ「シロノワール」
・名古屋名物「小倉トースト」
・季節限定メニューやコラボ商品(「ちいかわ」「おぱんちゅうさぎ」など)
また、海外展開も積極的に進めており、2017年に中国・上海へ進出。現在は台湾やフィリピンなど約40店舗を展開しています。
株価と業績推移
コメダホールディングスの直近5年間における株価と業績の推移は、以下のとおりです。
参照:Traging View
新型コロナウイルス流行の影響で2021年2月期は減収しましたが、その後は順調に回復し、安定した業績を維持しています。
営業利益や経常利益は伸ばしているものの、2024年以降の株価は2,449円から2,953円の範囲で推移しました。
配当金
直近5年間における一株あたりの配当金推移は、以下のとおりです。
2020年:51円
2021年:39円
2022年:51円
2023年:52円
2024年:53円
2015年に上場してからの年間配当は50円台をキープしています。しかし、2021年は新型コロナウイルス流行による外出自粛の影響を受けて業績が悪化。この年の年間配当は初めて減額しており、年間配当は39円でした。
2025年2月3日の株価は2765円でしたので、現在の配当性向は2%弱を記録しています。業績不振のタイミングでは減配のリスクもありますが、本業の利益は伸びているため、安定した配当収入が期待できそうです。
まとめ
コメダホールディングスは、フランチャイズモデルを強みとし、全国展開を進めながら業績を安定成長させている企業です。
株主優待のポイントは、以下を参考にしてみてください。
・100株以上で年2回、合計2,000円分の電子マネー付与
・3年以上・300株以上の保有で1,000円分追加
・議決権行使で「隠れ優待」500円分がもらえる
海外展開や新業態の開発も進めており、投資対象として魅力的に感じる方は、コメダ珈琲の株主になることも検討してみてはいかがでしょうか。