(15日終値)
ドル・円相場:1ドル=143.52円(前営業日比△0.44円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=143.53円(△0.83円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0001ドル(△0.0020ドル)
ダウ工業株30種平均:30961.82ドル(▲173.27ドル)
ナスダック総合株価指数:11552.36(▲167.32)
10年物米国債利回り:3.45%(△0.05%)
WTI原油先物10月限:1バレル=85.10ドル(▲3.38ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1677.3ドル(▲31.8ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
8月米小売売上高
前月比 0.3% ▲0.4%・改
自動車を除く前月比 ▲0.3% 0.0%・改
8月米輸入物価指数(前月比) ▲1.0% ▲1.5%・改
前週分の米新規失業保険申請件数 21.3万件 21.8万件・改
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は反発。ただ、NY市場に限れば方向感に乏しく、もみ合いの展開となった。米連邦準備理事会(FRB)の一段の利上げと金融引き締めの長期化観測が高まる中、円売り・ドル買いが出た半面、政府・日銀による為替介入への警戒感が相場の上値を抑えた。NY時間の安値は143.15円、高値は143.72円でアジア時間のレンジ内(142.80-143.80円)での取引となった。
なお、この日発表の8月米小売売上高や9月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数、9月米ニューヨーク連銀製造業景気指数は強弱入り混じる結果となったため、相場の反応は限られた。
・ユーロドルは小幅続伸。ユーロポンドなどユーロクロスの上昇をきっかけにユーロ買い・ドル売りが先行。22時前に一時1.0018ドルと日通し高値を付けた。ユーロポンドは一時0.8721ポンドまで上昇した。
ただ、前日の高値1.0023ドルが目先レジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。1ユーロ=1ドルのパリティ(等価)を超えた水準では戻り売りなども出やすく、22時30分過ぎには0.9982ドル付近まで押し戻された。もっとも、インフレ抑制のため欧州中央銀行(ECB)も積極的な金融引き締めを続ける姿勢を示しており、下押しは限定的だった。
・ユーロ円は3日ぶりに反発。大幅利上げを継続するとの観測が強まるECBと、大規模な金融緩和策を維持する日銀との金融政策の方向性の違いが意識されて、円売り・ユーロ買いが優勢となった。2時過ぎには一時143.68円と日通し高値を付けた。ただ、政府・日銀による為替介入への警戒感から、一本調子で上昇する展開にはならなかった。
・カナダドルは軟調だった。WTI原油先物価格が4%超下落すると、産油国通貨であるカナダドルに売りが集まった。FRBの積極的な金融引き締めが継続するとの観測から米ドル買いが入った面もあり、米ドルカナダドルは一時1.3240カナダドルと2020年11月以来のカナダドル安水準を付けた。対円では108.38円まで値を下げた。
同じく産油国通貨とされるメキシコペソも軟調。対ドルでは一時20.0904ペソ、対円では7.14円までペソ安に振れた。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は反落。足もとで相場下落が続いたあとだけに短期的な戻りを期待した買いも入ったが、結局下げた。FRBが利上げを加速するとの警戒感からハイテク株中心に売りが集まった。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も反落。米長期金利の上昇を受けて高PER(株価収益率)のハイテク株には売りが出た。
・米国債券相場で長期ゾーンは反落。FRBの一段の利上げと金融引き締めの長期化観測が高まる中、債券売りが優勢となった。米金融政策の影響を受けやすい米2年債利回りは一時3.8710%前後と2007年11月以来の高水準を付けた。
・原油先物相場は大幅反落。主要国の積極的な金融引き締めにより、景気減速への懸念が強まっていることが原油相場の上値を圧迫した。また、米鉄道業界で約6万人の大規模なストライキが回避されたことも売りに拍車をかけた。
・金先物相場は3日続落。米長期金利の上昇が続くなか、金利を生まない資産である金は売りが優勢となった。節目の1700ドルを割り込み、ストップロスの売りも巻き込んで大幅安となった。中心限月の清算値の1700ドル割れは2021年3月以来となる。