7日のNY株式相場は大幅に3日続落。注目された米9月雇用統計で失業率が予想以上に低下したことで、米連邦準備理事会(FRB)による積極的な利上げ継続見通しが強まった。
米10年債利回りは前日の3.82%台から3.88%台に上昇し、金融政策に敏感な米2年債利回りは4.25%台から4.31%台に上昇した。
ダウ平均は下落してスタートすると、終盤に784ドル安まで下落幅を拡大し、630.15ドル安(-2.11%)の29296.79ドルで終了した。
S&P500とナスダック総合もそれぞれ2.80%安、3.80%安となり、主要3指数がそろって大幅に3日続落した。
半導体株の下落も相場の重しとなった。第3四半期の売上高が会社見通しに届かないと警告したアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)が13.87%安と急落。
エヌビディア、アプライド・マテリアルズも6-8%下落し、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は6.06%安と大幅続落となった。
週間では、ダウ平均が1.99%高、S&P500が1.51%高となり、ナスダック総合も0.73%高とプラス圏で終了。そろって4週ぶりの反発となった。
寄り前に発表された米9月雇用統計は、非農業部門雇用者数が26.3万人増と前月分の31.5万人増から減少し、市場予想の25.0万-27.5万人増の範囲内となった。
平均賃金は前月比+0.3%と予想と一致し、前年比では+5.0%と予想の+5.1%を下回った。
一方、失業率は3.5%に低下し、前月分と予想の3.7%を下回る強い結果となった。
FRBが積極的な利上げを続ける中でも雇用の強さが確認されたことで、利上げペースの減速期待が後退。
CMEのフェド・ウォッチが示す11月米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.75%の利上げ確率は前日の75%から80%に上昇した。
業種別ではS&P500の全11セクターが下落。ITが4.14%安、一般消費財が3.54%安となったほか、コミュニケーション、素材、不動産、金融、ヘルスケア、公益が2%超下落。NY原油が4.7%高と大幅に5日続伸する中、エネルギーも0.72%下落した。
ダウ平均採用銘柄は、メルク(+0.18%)を除く29銘柄が下落。インテル、ウォルグリーン、マイクロソフトが5%超下落し、アップル、ナイキ、セールスフォース、3Mなども3%超下落した。