香港大引け:3日続伸、連日で11カ月ぶり高値 米株高が支え

27日の香港株式市場で、ハンセン指数は3営業日続伸。終値は前日比0.54%高の22688.90ポイントだった。中国企業指数は0.87%高の7773.61ポイント。メインボードの売買代金は概算で972億5000万HKドルだった。


ハンセン指数は高く寄り付き、前場は前日終値を挟んで一進一退。後場に入ってじりじりと上げ幅を広げ、結局2022年3月1日以来およそ11カ月ぶり高値を連日で更新した。春節(旧正月)連休中の中国で行楽や小売りの盛り上がりを伝える統計や報道が続き、景気持ち直しへの期待が相場を支えた。26日の米株式相場の上昇を受けた買いも入った。もっとも、利益確定売りが上値を重くする場面も目立った。来週前半に米連邦公開市場委員会(FOMC)や欧州中央銀行(ECB)定例理事会を控え、結果を見極めたい投資家は積極的な買いを見送ったもよう。セクター別では、情報技術、一般消費財、エネルギーが上昇した半面、工業がさえない。


ハンセン指数構成銘柄では、大型ネット株のJDドットコム(09618)とテンセント(00700)が買われ、相場の上昇を主導。不動産開発の碧桂園(02007)と龍湖集団(00960)が高い。前日売られたカジノ運営のサンズ・チャイナ(01928)、電動工具の創科実業(00669)は反発した。一方、保険株のAIAグループ(01299)が下落して相場の重荷だった。信義光能(00968)、中升集団(00881)、新奥能源(02688)はそろって反落。米インテルのさえない23年1-3月期見通しを受け、パソコン大手のレノボグループ(00992)も売られた。


ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は1.04%高の4825.59ポイントと3営業日続伸した。画像認識システムのセンスタイム(00020)が20%近く上昇。証券各社の強気判断を受けた買いが膨らんだ。ヘルステックの平安健康医療科技(01833)、企業向けクラウドサービスの金蝶国際ソフト(00268)も買われた。半面、スマートフォン部品メーカーの瑞声科技(02018)、電気自動車の蔚来集団(09866)が反落した。

中国株情報部

村山 広介

日本の出版社や外資系出版社に勤務したほか、シンガポールの邦字新聞社でビジネスニュース編集を経験。 2011年8月、T&Cフィナンシャルリサーチ(現・DZHフィナンシャルリサーチ)に入社。

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