香港大引け:小幅続落、香港不動産株に売り 本土株高を受け下げ幅縮小

週明け13日の香港株式市場で、ハンセン指数は続落。終値は前営業日比0.12%安の21164.42ポイントだった。中国企業指数は0.26%高の7144.45ポイント。メインボードの売買代金は概算で1120億7000万HKドル。


ハンセン指数は始値で心理的節目の22000ポイントを割りこんだ。米連邦準備理事会(FRB)が利上げ停止や利下げ転換を先延ばしするとの観測が広がり、序盤は幅広いセクターで売りが先行した。しかし、中国の金融緩和拡大と景気持ち直しへの期待が根強いなか、ハンセン指数は次第に下げ幅を縮小し、終盤には一時プラス圏に浮上する場面があった。安く始まった中国本土相場が上げに転じたことで、香港の投資家も運用リスクを取りやすくなったもよう。セクター別では不動産・建設とコングロマリットが下げた半面、一般消費財、必需消費財が上げた。


ハンセン指数構成銘柄では、2営業日ぶりに取引を再開した不動産投資信託のLink REIT(00823)が12.82%安。既存株主に割安な価格で新株を購入する権利(新株予約権)を与える「ライツイシュー」の計画を上場以降で初めて発表し、嫌気した売りが出た。香港不動産株の新世界発展(00017)、恒基兆業地産(00012)、九龍倉置業地産(01997)、新鴻基地産(00016)もそろって下落した。前週末に2022年10-12月期の売上高を発表した東方海外(00316)、前日に2022年12月期業績見通しを発表した舜宇光学科技(02382)も安い。一方、中国内需関連の上昇が目立ち、海底撈国際(06862)、華潤ビール(00291)、バドワイザーAPAC(01876)、碧桂園服務(06098)が買われた。


ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は0.29%高の4374.90ポイントと反発。動画プラットフォームの快手科技(01024)とビリビリ(09626)、電気自動車の蔚来集団(09866)が大幅高となった。半面、瑞声科技(02018)とBYDエレクトロニック(00285)の下げがきつい。

中国株情報部

村山 広介

日本の出版社や外資系出版社に勤務したほか、シンガポールの邦字新聞社でビジネスニュース編集を経験。 2011年8月、T&Cフィナンシャルリサーチ(現・DZHフィナンシャルリサーチ)に入社。

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